【意識】ネギま! キャラ萌え統一スレNo.34【改革】

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845ライ ◆zrXbcUossg
 「ではまき絵さん、これから居残り補習をやります」

 補習を受けるのはまき絵一人である。
バカレンジャーの内4人はこの前の試験以降、成績がだんだん良くなってきているのだが、
まき絵だけはあの試験が終わった後、すぐまた馬鹿に戻っていたのだった(笑)。
「うー、なんでアスナまで・・」
かつてバカレンジャーの中でも馬鹿の極みにいたアスナとまき絵だが、アスナの方は試験が終わった後も勉強を頑張っていたのだ。
しかしまき絵の方は試験が終わると再び部活に精を出し始め、勉強はほとんどしていなかったのである。
その結果、まき絵一人だけが赤点を取って補習を受けることになってしまった。
「次のテストでは赤点を取らないように頑張りましょう!」
ネギはそう言って補習を始めるーーー。

 窓の外から部活練習をしている生徒たちの声が聞こえる。
教室ではネギ君が私のために勉強を教えてくれていた。
「ですから、これはこうなって・・」
まき絵はネギ君と二人っきりになれるこの時間が好きだった。
いつもはいいんちょを筆頭にクラスのみんなとネギ君を奪い合っているけど今だけは私一人のもの。
「(えへへ♪ネギ君と二人っきり♪ネギ君と二人っきり♪)」
「まき絵さんは最近悩みでもあるんですか?」
「え?」
突然に勉強以外の事を聞かれてまき絵はハッと我に返った。
「わ、私、悩みなんて特にないけど・・?」
咄嗟にそう答えた。あるにはあるんだが、本人には言えない。
「そうですか・・なんか最近、補習中にあまり集中力がないような気がして」
顔はどこか困ったような表情をしていた。
それを見たまき絵はなんともいえない気分に襲われてしまう‥‥。
846ライ ◆zrXbcUossg :04/03/26 14:41 ID:???

「・・それは、ネギ君のせいだよ。(あ、言っちゃった‥)」
思わず本音を零してしまう。
「え゛?」
それを聞いたネギは慌てふためいた。
「ぼ、ぼ、僕の教え方が下手だったのかな。そ、それとも他になにか・・
 うわー!!ご、ごめんなさい」
ネギはどうしたらいいのかわからずとにかくまき絵に謝っていた。
まき絵はそんなネギを見てクスッと笑った。
「ちがうよー。ネギ君が悪いんじゃないの。だからそんなオドオドしないで」
まき絵はやさしくネギの頭を撫でて落ち着かせる。
でもネギはまだ平常ではない。
「あう、、だってさっき僕のせいだって・・」
目には少し涙が浮かんでいた。
その様子を見たまき絵はもう後には引けないと思い、その言葉を口から出した。
「私ね、ネギ君のことが好きなの」
告白した。ネギの頭をクシャッと掻きながら笑顔で。
心の準備をする暇もなく、一呼吸置く間もなく、まるで日常会話のようにサラッと。

ネギはその場に立ち竦んだ。
「(え?僕のことが好きって、それって、えと、あれ?)」
ネギの頭はパニックである。
まき絵も急に顔を赤くしている。
「だからね、補習で集中力がないのはネギ君に、その、ドキドキしてるからなの」
そう言うとまき絵はさらに顔を真っ赤にした。
「ごめんね‥」
「え、いや、こちらこそ‥」
「‥‥」
二人の間にモジモジとした空気が漂う。
847ライ ◆zrXbcUossg :04/03/26 14:42 ID:???
その時、
−ーーキーンコーンカーンコーン・・・
「あ・・チャ、チャイムが鳴りましたので、きょ、今日の補習はここまでです」
ネギは未だパニックの中、チャイムの音に反応して教室を出ようとした。
「待って!」
まき絵がそれを引き止める。
「ネギ君は私のこと、どう思ってるの?」
聞かずにはいられなかった。
「ど、どうって、だって僕、教師だし、まき絵さんは生徒だし‥」
「‥‥」
再びの沈黙。空気はさっきより重い。
まき絵は何も言えなかった。ネギが何を言いたいのか理解していたからだ。
不安が間の体中を駆け巡る。心臓が鼓動を早める。今にも体がどうにかなっちゃいそう。
とにかくネギに迷惑だと思われるのが怖かった。
そんなまき絵の様子を察してネギはどうすればいいのか少し考え込んだ。‥そして口を開いた。
「そ、その、お友達からはじめませんか?」
まき絵の表情がパアっと明るくなる。
「・・! うん!」
‥嫌われなくて良かった。。それは嬉しさというより安心だったのかもしれない。
ネギもパニックが治まって気が晴れたようだ。
二人で照れ笑いしながら場は和んでいった。
「ねえ、ネギ君」
「なんですか?」
まき絵は余裕が出てきたのかネギにこんなことを言い出した。
「もし次のテストで私がクラスの平均点より高い点を取れたら
 その時は御褒美に私のお願いを一つ、聞いてくれない?
 もし聞いてくれるなら勉強をもっと頑張れると思うんだ。」
なるほどいい案だ、今のまき絵にとって最もやる気がでる方法かもしれない。でも御褒美って?
「うーん、あんまり無茶なお願いはやめてくださいよ」
「えへへー♪ 約束したからね」

そうして愛をパワーに変えてまき絵の勉強集中力は格段にアップしたのだった。