誰も書いてくれなかったみたいね、
>>320の続き。自分で書こ。
気がつくと、薄暗い部屋の中で布団に横たわっていた。どうやら修学旅行先のホテルにいるらしい。
(…私、いったい…?)
前後の状況が把握できない。何時の間に戻ってきたのか、記憶が無い。
ふと人の気配を感じ、首を横に向ける。そこには心配そうな顔で刹那を見つめる木乃香がいた。
「あ、せっちゃん、気がついたんやな、よかった…」
実感のこもった声で木乃香が言う。
「びっくりしたえ、せっちゃん、急に倒れるから…」
(…じゃあ私、あのまま…)
急に恥ずかしさがこみ上げる。自分が赤くなっているのがはっきりと分かる。部屋が暗いのが救いだった。
(そうだ…私、このちゃんに言っちゃったんだ…それで…)
それで、何なんだろう?木乃香と自分は恋人同士になったのか?とても信じられない。
混乱しきって、枕元で濡れタオルを片付ける木乃香にかける言葉が見つからない。
「それにしても、やっぱりせっちゃんお肌真っ白やなあ。すっかり忘れとったわ。昔はよく一緒にお風呂入ったりしたのになあ」
寂しげな笑顔を浮かべ、木乃香が言う。すれ違ったまま過ぎた帰らぬ時間の長さに胸が詰まる。
ついでに、制服を浴衣に着替えさせられていることに気付く。
(このちゃんに、全部見られちゃった…?)
いよいよ真っ赤になる。自分の鼓動が聞こえるようだった。恥ずかしさと…説明不可能な何かで、頭がおかしくなってしまいそうだ。
「でも、これからはずっと一緒やもんな…」
その言葉に、頭が真っ白になる。