【有名&無名】2ch的漫画評価part3【傑作&駄作】

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216マロン名無しさん
【作品名】なんと孫六  さだやす圭  講談社  57巻

絵..     【★☆☆☆☆】<味のある絵に個人的には★★を献上したいが、画力底上げの著しい近代漫画のレベルには到底及ばない。だがキャラの描き分けもしっかりしていて、表情も豊か。
似た顔で混乱することはない。どんなにパースが正確でも無表情な美形しか描けない若手漫画家には見習って欲しいところ。>
ストーリー 【★★★☆☆】<読者を引き込むストーリー。構成力があり、展開にストレスを感じさせない。各編の完成度高し。>
独創性.   【★☆☆☆☆】<70年代の少年喧嘩漫画スタンダートらしい。生き残ったのはそのスタイルを頑なに守ったからだろうか。>
キャラ.   【★★☆☆☆】<孫六は勿論のこと、仲間悪役問わず、魅力的な脇役が満載。物語の肉付けを担っている。だが女性キャラに全く個性が無いのは減点対象になる。>
知名度.   【★☆☆☆☆】<やはり月刊の悲しさか、内容に釣り合う人気は望めない>

【講評】
連載20年を越える、月刊少年マガジンの長寿漫画にして看板漫画。
野球→喧嘩→野球→喧嘩→野球→喧嘩という単純なループを消化する作品であるが
マンネリに陥らず、かといって強さインフレも起こしていないのは見事としか言いようがない。
この作品の最大の魅力は魅力的な登場キャラとその会話にあるのではないかと思っている。
とかく無駄な台詞が少なく、テンポがあり、読みやすい。
読者に一番人気があるのはプロ野球編である
孫六のプロ入団の経緯、キャンプでの選手との衝突をじっくりと書き込んで突入したペナントレースは
片時も目を離せないような名勝負、名シーンの連続である。
プロ野球史に残る名選手のモデル選手が続々と登場するのも、野球ファンには感涙もの。
一般読者はイレギュラーのように発生したゴルフ編でリタイヤした人が多いのではないだろうか
だとしたら非常に残念な事である。
ゴルフ編確かに作品中唯一の迷走編。
その後孫六は海を渡り現在大リーグで大活躍しているのだから。