バキスレだよ!! SS集合! Part 6

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622ドッポリア繁盛記(1)
嫁にいびられまくった姑が精神に変調をきたして、「ハイハイここが私の
家ですよ」と言って庭の犬小屋に閉じこもる風景がよく見られる。
ドッポリアというのは、要はあれである。神心会を義理の息子に乗っ取られ
居場所を失くした愚地独歩が、中国遠征中の刃牙家に忍び込んで寝泊りを
おっ始めた。それだけの話である。

ところが、冗談半分で電柱に貼り付けた同居人募集の貼り紙に希望者が殺到。
庭なし、風呂なし、ティッシュの山と、向かうところ敵なしのボロ小屋に
長蛇の列がとぐろを巻いた。これに気をよくした独歩は周辺の土地を買収して
門戸を開放、「神の国・ドッポリア」と命名した。一大帝国の誕生である。
国の礎は人、と世に言う。噂を聞きつけたホームレスやカルチャークラブと
勘違いした主婦連が、連日ドッポリアに詰めかける。街は賑わい、裏の池では
清水国明がブラックバス釣りに興ずる。人口も100万人を突破した。

独歩はしかし、現状に甘んじない。さらなる版図拡大を目論み、世界制覇の
足掛かりとして神心会に狙いをつけた。独歩自身が裸一貫から叩き上げた
神心会だが、息子の克己による解任決議案に幹部が満場一致で賛成!
その場で代表の肩書きを外された独歩は、リュックとおむすび1個を持たされて
窓から放り投げられた。克己体制となった神心会は、その後事業内容を転々とさせ
現在は探偵事務所として100万の門下生を養っている。
独歩だって刃牙に対して同じ仕打ちをしているのだが、刃牙にだったらいい。
人間のクズだから。しかし、神たる独歩様をないがしろにした克己は許さん!
俺の空手とお前の探偵術、どっちが上が白黒ハッキリさせてやる。ていうか
空手やれよ!バカか!
意気軒昂の独歩だが、一つ問題がある。人材不足である。
独歩親衛隊の一翼を担っていた夏恵が、ドッポリーナの愛称を嫌がって嫌がって
逃亡。本部以蔵は健在だが、ホームレスならではの栄養失調と寄る年波で
いつくたばってもおかしくはない。ここはどうしても、一個隊を任せられる
有能な戦士が2〜3人は欲しい。電撃解任はもうこりごりなので、できれば
経営的な脳みそがあんまりない奴がいい。
以上の条件にぴったりの男が、中国にいた!独歩自身が、即日現地へ飛んでいった。
男の名は、ヤムチャ。