LCV、テレビ松本が地デジ再送信停止へ
12月9日(火)
ケーブルテレビのエルシーブイ(LCV、諏訪市)が総務大臣の許可を得ていない都内の施設を使い、在京キー局の
地上デジタル放送を「区域外再送信」している問題で、LCVと、同社の施設を共同使用しているテレビ松本ケーブル
ビジョン(松本市)の両社は8日、キー局5局の地デジ再送信を15日午前零時以降停止すると発表した。
一方、この問題を調査している総務省信越総合通信局の野津正明局長は8日までに、LCVの酒井一夫、テレビ松本
の佐藤浩市両社長を長野市の同通信局に呼び、無許可施設の使用は有線テレビジョン放送法に違反するとして、口頭で早期是正を指導した。
両社の加入世帯は、LCVが約9万5000戸、テレビ松本は約7万7000戸。ともに再開時期は未定で、アナログ放送の再送信は継続する。
LCVの酒井社長は8日、自主チャンネルのニュース番組に先立ち、加入者に地デジの放送停止を説明。「有線テレビジョン
放送法上の違法行為がありました。視聴者の皆様には大変ご迷惑をおかけすることをおわびします」と述べた。
再送信を停止するフジテレビジョン、日本テレビ放送網、TBS、テレビ朝日、テレビ東京の5局のうち、TBSは許可を受けた
諏訪郡富士見町の自社施設で受信できているが、LCV側は「再送信を始める際、キー局5局とまとまって協議しており、
けじめをつけた」としている。
LCVの無許可受信施設は東京都千代田区のビルにあり、同社は15日以降施設を撤去。送信用の専用回線の契約も解除する。
現在、県内でキー局からの地デジ電波を安定して受信できる場所を探している。
テレビ松本も8日夕方以降のニュースで、佐藤社長が「LCVの施設が違法であることが判明し、その状態を解消
するためにLCVからの受信を停止することにしました。加入者の皆さまには多大なご心配とご迷惑をおかけいたしております」と陳謝。
今後、全加入世帯におわびの文書も郵送するという。
http://www.shinmai.co.jp/news/20081209/KT081208ATI090030000022.htm