今、うんこを踏んづけた。
そのうんこは日数的にには大分経っていただろう
しかし、昨日降り続いた雨によって、
ミイラ化していたうんこ(生後2日と思われる)は水分をたっぷりと含み、
水々しさを取り戻していた。
踏んだ瞬間不快な感触が背筋に走った。
私は思わず足元を見て、そして驚愕する。
「うんこ踏んでるやーん」
踏んづけたうんこから、そっと足を上げる。
靴の裏は茶褐色のやわらかいうんこがこびりついていた。
ゲームで言えば、クリティカルヒット、痛恨の一撃といったところだろうか。
突如見舞われた不運に私は当惑した。
何故? 何故だ? 私がいったい何をしたというのだ。
少しだけ、長い人生においたら目糞ほど短い時間の間、卑猥な妄想にふけっていただけなのに。
あまりに理不尽な出来事。
そして、憎むべきは、うんこ。
しかし、私はその時あることを思い出した。
とある掲示板のとあるスレッドで、誰からも相手にされていない
>>1の姿を。
「……同じだ」
私は静かにつぶやいた。
そう、同じなのだ。このうんこも、相手にされてないあの
>>1も。
汚いものは避けて通る。
だが、たまに私のように、運命に定められたものもいる。
だからうんこにあたるのはよそう。
全ては運命なのだ。
私がうんこを踏むこともそう、>>1が立てたスレッドが駄スレなのもそう。
運命なのだ。天命なのだ。
全てを悟った私は、うんこにまみれた靴のまま家路についた。