アプラス、英HSBCに UFJが売却へ最終調整
http://www.asahi.com/business/update/0815/001.html UFJグループは、傘下の大手信販会社アプラス(本社・大阪)を英金融機関の
HSBCグループに売却する方向で最終調整に入った。週明けにも最終合意し、
9月末までに手続きを終える。売却額は1000億円程度とみられる。UFJの
大口融資先処理の第1弾となる。アプラスはバブル期の不動産投資に失敗、
金融支援を受け再建に取り組んできたが、収益力強化のメドが立たず、UFJは
売却先を探していた。
アプラスはUFJグループが発行済み株式数の4割を所有する傘下企業で、
UFJ銀行、UFJ信託銀行合わせて約2000億円を融資する大口融資先
企業の一つ。
UFJはアプラスの売却に際し、不採算の不動産融資部門を分離して清算または
売却して処分。優良部門で収益性の高い信販事業を売却する方針。UFJは、
売却で得た資金をアプラスに対する融資額圧縮など、自らの財務内容の改善に
充てる。自動車ローンなどの信用保証事業はUFJグループが譲り受ける。
三菱東京フィナンシャル・グループとの統合を機に大口の不良債権処理を急ぐ
UFJは、今年9月中間期までに大口融資先の再建にメドをつける方針を
表明しており、第1弾となるアプラス売却で弾みをつけたい考えだ。
アプラスは、HSBCのもとで、消費者向けローンなど成長分野に経営資源を
投入する方針だ。HSBCはアプラス買収を足がかりに、日本での信販や
消費者ローン事業の強化を図るとみられている。
UFJは売却先を入札にかけ、米シティグループや米GEキャピタルなど内外の
金融機関が名乗りを上げていた。その中で米投資ファンドのローンスター、
新生銀行、英HSBCの3社が最後まで競っていたが、最終的にHSBCが最も
良い条件を提示した模様だ。
旧大信販が前身のアプラスは信販業界4位。バブル期の不動産融資の焦げ付きで
経営が悪化。02年にはUFJ銀行が1000億円の債権放棄など計1300億円を
追加支援したが、長引く景気低迷の影響や競争激化で業績の改善は進まなかった。
(08/15 06:06)