今堀拓也の曲はどこが面白いのか?

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437分74秒
●昔あったが消されたスレッド「【IRCAM】スペクトル楽派【フランス】」( http://2ch.pop.tc/log/06/03/21/1603/1115653343.html )内での発言。

今後の方針としては、まず上に書いたようにソロでの時間層の使い方の可能性をIRCAMで探ること。
それと全体としては、思い切って「萌え」から受けるインスピレーションということに少し真剣に取り組んでみたいと思う。いや笑わず聞いてほしい。
これはなにぶんにも、今年の夏に偶然エロゲー売り場で聞いたらぶデス主題歌Liveからの影響が大きい。
déjà vuに訴えることを前提とした萌えアニメ絵の、いわゆる男性性を徹底的に排除した独特な色調、およびそれに準じて独特のマニエールを持つ主題歌および各ゲームのBGM。
そしてエロゲの中でも特に純愛物による妙にくすぐったい擬似恋愛感情。
これらに親近感を感じることが「萌え」ならば、それに芸術的インスピレーションを感じることだってできるはずだ。
恐らくエロゲの美学である男性性の排除ということは、
現状の漏れの問題点である紋切り型のクライマックス至上主義の(新ロマン主義と揶揄しかねられない)テクスチュアからの脱却のヒントになるかもしれない。
(そういえば昔サーリアホの初期作品のいくつかを聞いたときにも、同じような感覚を抱いたことがある。
「眩惑」や「水晶から」「ソーラー」などは既に曲冒頭にクライマックスがあり、やがて音響飽和状態の高次倍音へと消えていく、そこにある種の女性的な美しさを感じる。)
アニメ絵と擬似恋愛感情(その後のエロシーンも含めて)が呼び起こすくすぐったい快感と、
聴覚上の快感(決して既聴感déjà entenduではないが、おそらくフランス近代や武満トーンあるいはスペクトル楽派のような高次倍音の飽和)を結びつけるなど、
今後ある程度それに近いようなアイデアやコンセプトを求めるようになるかもしれない。
その意味では先日の横浜の曲のタイトルをAu Coeur(指摘されたように元ネタはToHeart)から取ったというのは、決して単なる悪ふざけではない。


面白いというか滑稽なのは、エロゲから得られる快感(それがどんなものだか知らないし知りたくもないが)とフランス近代や武満トーンあるいはスペクトル楽派を音楽的にむすびつけようとしているところ。
頭の中で武満とスペクトル楽派を同列に並べちゃってる破天荒(無知?)さ。
今後の展開に期待w