独白
どんなギタリストでも出す音は必ず3種類に分類される。
(自分が)出せる音、出したい音、出さなければいけない音、このみっつである。
職業的演奏家を含めてたいていの人はこの音が全て別個に存在する。
たまに運のよい人、また努力した結果でこれらのどれかふたつが一致する場合が
ある。自分が向かうべき方向がはっきりとわかっている人である。こういう人は
時間を無駄に使わない。
そしてまれにこれらがすべて同じな人がいる。ギターから選ばれた人である。も
うギターを弾くのが楽しくてしかたがない状況であろう。
みなさんは自分のこのみっつの音を認識しているだろうか。
独白
以前に、ある状況のときに何をすべきかを学ぶより、今がどういう状況か、そし
て自分がどういう方向を志向しているかを把握するほうが難しく重要であるとい
うことを書いた。
ギターの音作りに関してはこの3つの音を把握することがまさにそれに該当する。
ただし他者との比較で把握してもそこに意味はなく、自分の中に尺度を持つ必要
がある。そして職業演奏家を目指すならばその尺度を他者の尺度の平均値と比較
検証する能力が必要になってくる。
広義では平均値を計測する母集団及びサンプリング基準が単なる音作りに留まら
ず自分の音楽の芸術性と商業性のバランス、また音楽性方向軸のすべてを決定す
るので慎重になされたい。
だが、まれにその尺度を必要としない人がいる。天才である。。
ここでは閉じた音作りに関して話されるケースが多いが、このように開いた音作
りに関しても議論してみたいものである。
独白
補足だが、以上の独白は分類分析思考で開いた音作りに関して言及した。今は自
分の音作りについてシステム思考で考察をしている。まだ渦中であるが区切りが
ついたところで述べてみたい。
途中であることを承知で言えば音作りの考え方、視野がかなり広がり設定や出音
に影響するところが大きい。また狭義では音作りにおけるレバレッジポイントを
見つけることができればシンプルな操作で劇的にトーンを改善することができる。
皆さんの音作りの一助となればよいと思っている。