【隔離】クラシックギターArena【別室】part5

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374G.ゴッセン ◆nLHOCrIUHY
>>372の続き

【歌うように弾くということ】

この曲を本当に(声帯を使って)歌ってみると、誰かが言っていたようにフレーズの最初の音は
やや小さく(つまりアクセントをつけずに)歌い始め、ゆるやかにクレッシェンドしながら2小節
の終わりまで達し(4分音符6個)、3小節目の頭でちょっと抑え気味にして再び膨らませるように
歌い、4小節の最後の音に向かってクレッシェンドするように歌うと実に自然な感じになると思います。

そして、小さくブレスして次のブロック(5〜8小節)に入りますが、その時は1小節目よりも
やや強めにして同じような雰囲気(曲想)で表現し、第3ブロックを大らかなフォルテで歌う、という
感じになるでしょうか。
第3ブロックは8小節に感じてもよいですし、「4+4」に分けても「2+6」としてもよいでしょう。
その時にギターで弾くように最高音の「ミ」にヴィブラートをかけて声をふるわせたらどうでしょうね。
最高音の「ミ」は声帯で歌ってもギターで弾いてもこの曲の「頂点(フレーズの頂点ということで、
ここに向かってテンション(緊張)が高まり、それを過ぎるとデタント(緩和)する。つまりフレーズ
の構成は『緊張と緩和』で形作るという考え方が音楽表現法のひとつのスタイルとしてあるということ)」
ということには変わりはないと思います。
5小節の3つの「ミ」で盛り上がり、6小節の最初の「ミ」が頂点ということです(違う解釈もあると
思いますが、ここではそういうことにしておいてください)。

声帯で歌うときにこの「ミ」をギターのように小刻みにふるわせたらおかしな感じになると私は思います。
つまり、

「声を使って歌う場合はギターで表現するようなヴィブラート(音程を上下に揺らす)ことをしない」

ということになると思います。勿論、ヴィブラートをかけることもありますが、この曲のような音形では
音程を上下に揺らす表現はしないでしょう。
何が言いたいのかというと「歌うように弾く」ということは声で歌うような表現をそのままギターにおき
変えるということではないということです。
ギターには「ギターの歌い方」があるということです。
では、具体的には・・・という話はまた次に・・・ここはkakuri-7さんの話を聞くことにします。