>>384 同じギター(スケール)に同じ弦を張って、同じ音程にチューニングした場合、
物理で言うところの線密度(ゲージ)、長さ(スケール)、張力は常に一定だから、
弦高やナット部での折れ曲がり角といったセッティングの如何に関わらず、
弦のテンション(この場合は弦の張力)は数値的には全く変わらない。
当然、テンションバーの上下も例に漏れないよ。
けど、実際はセッティング次第で体感的なテンションは大きく変わる。
その原因については、弦の振動部分(ナット〜ブリッジ)と非振動部分(ペグ〜ナット、ブリッジ〜弦の固定部)、
さらにフロイド搭載と非搭載のギターを分けて考えると解りやすい。
例えばフロイド非搭載のギターで、ピッキングやチョーキング、アーミングなど、
弦の張力を一時的に上げる行為を行ったとしよう。
その際、弦は張力を上げている作用点を中心に引っ張られるわけだけど、
弦自体はペグ〜弦のブリッジ側の固定部まで一つながりになっているから、
ペグ〜ナット間、ブリッジ〜弦の固定部間までの弦も一緒に引っ張られて、
その部分の張力も同時に変わる(振動部分の張力と同じになろうとする)わけだ。
なんだけど、この時にナットやブリッジでの折れ曲がり角が変化すると、
弦がナットやブリッジに押し付けられる力(≒摩擦力)が変化する上に、
弦には剛性があるから、折れ曲がり角が大きいほど強い力で引っ張らなければ動いてくれないため、
それが結果的に、体感的なテンションの変化として現れてくる。
つまり、4行目で書いたテンション(張力)と、弦の曲がりやすさという意味での体感的なテンションは別物なんだな。