【最悪な】ナチュラリープラス【労働環境】

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73洗脳 せんのう Brain Washing
もともとは、中国共産党が党員の政治的思想の改造をめざしておこなった教育のことをいう。その後、朝鮮戦争時に捕虜に
なった米軍兵士に対して、中国軍は資本主義から共産主義への思想的転向をせまるきびしい徹底した教育をおこない、両
軍の捕虜交換時に、米軍兵士が次々と共産主義思想への転向を宣言して内外をおどろかせた。それが洗脳へのジャーナリ
スティックな興味をひきおこし、その後の洗脳研究につながったが、この洗脳の効果はかなり一時的なものであり、永続的な
ものではなかったことが米軍兵士の帰国後に明らかにされている。

中国軍のおこなった洗脳教育にはさまざまな技法がもちいられたらしく、外部からの隔離、きびしい尋問、規律違反への厳罰、
賞罰の巧妙な操作、思想改造のための徹底した教化と討議、罪の意識の喚起、自己批判などがあげられている。洗脳研究
は社会心理学の文脈では態度変容や集団圧力の研究領域に属し、教育する側の意図した方向に人の態度をかえるための
集中的、強圧的な訓練法だといえる。宗教における折伏(しゃくぶく)も、その宗教を信仰しない者の立場からは一種の洗脳と
考えることができる。

また、社会問題となったオウム真理教におけるマインド・コントロールも、その技法をみれば形をかえた洗脳であるといえるだ
ろう。W.J.マクガイアの接種理論(予防接種をほどこしておけば、その抗体が病原菌を退治してくれるという比喩にもとづく)によ
れば、洗脳教育がめざす思想に一度も接したことのない人ほど、それにむけての説得に対して「予防接種効果」がないために、
容易に洗脳されやすいということになる。