http://www.asahi.com/national/update/0623/TKY200506230188.html 原発内部情報がネット流出 「ウィニー」にウイルス
2005年06月23日12時23分
北海道電力泊原発や九州電力川内原発などの点検作業に関連する内部情報が、インターネット上に
大量に流出していたことが23日、明らかになった。点検を請け負う三菱電機子会社の社員のパソコンが、
ファイル交換ソフト「ウィニー」をねらったウイルスに感染したのが原因と見られる。経済産業省原子力
安全・保安院の原子力防災課は「電力会社を通じ、情報収集を続けたい」としている。
三菱電機によると、流出したのは子会社「三菱電機プラントエンジニアリング」(MPE)が担当した
定期検査の工事報告書などで、いずれも外部には公表していない。データは数年分にわたり、
約40メガバイト(フロッピーディスク約30枚分)になるという。中には点検時に原発内部を撮影した画像や
作業員の名簿、担当技術者の宿泊先など悪用のおそれのある情報も大量に含まれていたとみられる。
関係者によれば、加圧水型炉(PWR)を使う北海道電力と九州電力、関西電力、日本原子力発電の
情報が流出し、22日夜から23日にかけて三菱側から連絡があった。
三菱電機によると、流出元はMPE神戸回転機事業所(神戸市)に勤務する発電機周辺機器の整備の
担当技術者(30)の個人パソコンで業務にも使用していた。MPEでは、個人パソコンの業務への使用を
禁じてはいなかった。