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セクハラで教諭懲戒免職 ◆川﨑市立中、11人が被害

川崎市内の市立中学校でバスケットボール部の顧問をしている男性教諭(56)が、卒業した女子部員を含め計十一人の胸などに触るなどのセクハラ行為を数年間にわたって繰り返し、同市教委から懲戒免職処分を受けていたことが、二日明らかになった。
市教委は同日会見し、処分を公表していなかったことについて「保護者の理解を求めて話し合っていた」と説明、「被害に遭った生徒、保護者はもちろん、市民に大変迷惑をかけたことを心からおわびする」と謝罪した。
 市教委によると、この教諭は二〇〇二年四月ごろから〇四年一月ごろまでの間、部活動の前後などに女子部員と二人きりになった際、体育館や校庭、廊下で「マッサージをしてあげる」などと言って、
部員十人の胸を触ったり肩をもむなどした。一九九九年にも、部員一人に同様の行為をしていたといい、中には繰り返し被害に遭った部員もいるという。
 発覚したのは〇四年一月十九日。市教委によると、同日午後一時ごろ、五時間目の授業開始前に教職員室のある二階の廊下で、教諭が女子生徒の胸を触っているのを女性教諭が目撃、管理職に報告するなどした。
 この男性教諭は十一年間、同校に勤務し、最近は体育と障害児学級の担任をしており、同部顧問は一九九九年度から務めていた。セクハラを認めて生徒に謝罪、反省しているという。
 市教委は、行為が極めて悪質として二月十七日付でこの男性教諭を懲戒免職処分にする一方、校長を減給一カ月、教頭を戒告、教育長を文書訓告、職員部長と学校教育部長をそれぞれ文書注意とした。
 ただ、男性教諭に対する刑事告発などについて市教委は「被害者や保護者の心情や考えなどに十分配慮しながら、慎重に対応していきたい」などと述べた。
 市教委は「これまでにも生徒向けにリーフレットを配布し、活用を呼び掛けてきたが、もう一度呼び掛ける。全教職員向けに作製中のハンドブックでも、セクハラ防止を取り上げる」と話している。