見てしまった!!すごい修羅場4

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2年前の2月ごろだったかな。犬を飼ってる人には辛い話かもしれん。

歩きながら犬の散歩してるおっさんがいて、まあそれは特に問題ないんだけど。
そのおっさんはかなりの犬好きのようで、「かわいいでしょ〜」とか
言いながらニコニコ顔で道行く人たちに話し掛けていた。
正直言ってうざいほどだった。
俺はそのおっさんの少し後方を歩いていて、おっさんの前方に
歩いてた爺さんが後ろを振り向き、犬を見て妙に顔を曇らせた。
おっさんは調子良さそうにその爺さんにも近付いて「おーよしよし」
とか言いながら犬を爺さんの近くまで近づける。
爺さんは、口にはしないものの明らかに犬を恐がっている様子。
おっさんはその様子に気付かないらしくて、やがて犬は爺さんにまとわり付き始めた。
爺さんは「ひいいい、やめろおおおっ!」と大声で叫び、犬を振り切った。
爺さんの目には涙。好意のつもりだったおっさんはキョトン。
大人しそうに見えた爺さんは大声で「馬鹿野郎!てめえ、さっきから何様だい!
世間様が誰でも犬を好きだと思ってたら、大間違いなんだよ!!」と叫ぶ。
肩はガタガタ震え、ちょっと異常なほどの恐がり様。
おっさんは「なにもそこまで怒んなくたって・・・」と言うと、爺さんは
右手を差し出し、手袋を外した。何と、指が2本ない。
「この指はなあ、俺がガキの頃に犬に噛み切られたんだよ!犬を飼う奴なんかの気が知れねえ!
頼むからその犬連れてとっととどっかに行ってくれ!見るのも懲り懲りだあ・・・」
野次馬もおっさんもみんな沈黙。
おっさんは「・・・すみませんでした。」とだけ言って去って行った。
爺さんも足早に去って行った。

修羅場ってほどでもないか・・・。