【唐沢俊一の】バーバラ・アスカ17【チンカスを飲め】
ある所に、きょうこちゃんという女の子がいました。
きょうこちゃんは、お父さん・お母さん・きょうこちゃんの3人で幸せに暮らしていました。
しかし、きょうこちゃんが幼稚園にあがる前に、お父さんが家から居なくなってしまいました。
それからというもの、きょうこちゃんのお母さんのあしたこさんは、朝早くから夜遅くまで
パチンコ屋に通いました。母子家庭だけどヨウイクヒというお金が毎月はいってくると
言っていました。
適当に小学校を卒業させ、中学校卒業間際に、もともとおかしかったお母さんは、
自分の姿をゆーえすてーと言うものでネットで公開しはじめました。
晒し者になりながら、お母さんはきょうこちゃんを枕元に呼び、「きょうこ、お母さんは
同人誌の女王と自称しているのよ。ぜったいにネットでお母さんを検索しないでね」と、
面付けに失敗して読みにくいコピー誌を押しつけて、ぷにけっとに行きました。
それからきょうこちゃんはお父さんの家に引き取られ、高校へ通っていました。
通学かばんには、あのコピー誌が入っています。
ある日、クラスの男子が「きょうこ、いつも持っているそのコピー誌、見せろよ」とからかって
きました。でもきょうこちゃんは大切な物だったので言葉を濁し、見せようとはしません
でした。
男子は無理やりむりやり奪い取ってしまい、とうとうそのコピー誌を開いてしまったのです。
きょうこちゃんは全てを説明し、返してもらおうとしましたが、引っ込みが付かなくなった
男の子は、コピー誌を読み始めました。
ページの順番がデタラメでしかが、それを見た男子は・・・絶句しています。きょうこちゃんは
今までお母さんがどんな同人誌を作っていたかすら知らなかったので、男子からコピー誌を
返してもらって初めて読みました。
そのコピー誌を見た瞬間、きょうこちゃんは号泣しました。
コピー誌にはお母さんの文字で、はっきりとこう書かれていました。
「チンカス」