191 :
1:
最初に一言言っておきたいのだが「自粛」と「開催不可能」は意味が違う。
ところで、震災直後から散々言われてたんだが「不謹慎」ってなんだろうか?まあ、ありきたりで、よく聞く言葉ではあるが。
曰く。震災で大変な目にあってる人がいるのに、そんなお祭りみたいなことやるなんてどうかしてる。曰く、お金儲けしか考えないのか。などなど…。
なんというのか「HARUコミ」あたりの話だと山のようにあった。
もちろん、被災地の人からの声ならということはある。だが、考えてみてほしい。被災地の人は、そんな声すら届けられない状態だ。
それに当然だが、こんな事態に対してなんの考慮もしないということ自体は(少なくともイベント主催側として)当然の話としてありえない。
まず私は、イベントの主催側として、これでご飯を食べている人間だ。だからヘタな綺麗ごとも言わない。少なくともその範囲の話だ。
「HARUコミ」などは結果として中止という決断を下したが、これは少なくとも「不謹慎という声」に対する自粛ではない。
開催不可能という、会場使用上の物理的レベルの問題である。
余談だが、震災直後の私は会社との連絡がつかない。そんな時期に、会場との連絡もつくはずもない。そもそも震災規模も被災状況の情報も足りない。
なのに「HARUコミ」中止のデマが流れた(結果として中止になったが)。
この時点での話として、まだ「中止」とも「開催決行」ともアナウンスしていない段階で先述の「金儲けしか考えないのか!」みたいなメールが来たりする。
おいおい、確かに中止とも言ってないが、まだ決行とも言ってないぞ?という話だ。
中には、翌々日にビッグサイトで開催予定されていた「例大祭」の中止(後に延期に変更…というか、今日東京でやってますね)の話や、
ビッグサイトのイベントカレンダーが中止イベント一覧と誤解しかねないレイアウトだったから慌てて勘違いしたという向きもあるだろう。
だが、中には明らかな他人の不幸が面白くてしょうがない種類の悪意を持った人間が混じってもいた
(参加サークルと名乗っているが明らかに嘘だとか、文体やHNを変えて複数人数を装っているがIP一緒とかね)。
192 :
2:2011/05/09(月) 00:44:23.29 ID:???
イベントが中止になったら、主催者は金がなくなるとか困るだろう、とかなまだいい(いや、実際困るが)。
作品発表の場を失うサークル。もちろん印刷費だってかかっているから売れなければ困るという話だってある。
印刷屋さんも困る。そりゃそうだ。読みたい作品も読めない読者も困る。誰も幸せにならない。
イベント主催者側という立場に戻って話をすると、当たり前だがイベントを主催する側の人間は「開催すること」を前提にしている。
「中止を前提」として考えることなどありえないし、断じてあってはいけないのだ(それは普通に自らの存在さえも否定していることになる)。
その理由は、ご飯が食べれなくなるのは困るというのだって当然ある。
だが、やはり大きな理由は、先述の通り巻き添えで不幸になる人間が出ることは防ぐべきであり、
その観点からもイベント主催者は、可能である限りはイベントを開催することが「義務」であり「使命」なのだ。
これは(くどいようだが)綺麗ごとでもなんでもない。
三万歩ばかり譲ったとしてもせいぜい「開催したいが、できないかもしれない可能性の前提」までだ。
念のために言っておくが、これは被災地域の地元イベントや、主に会場使用の理由でその直接影響圏内のイベント主催者は別の話である。
感情論的に「不幸な人間がいるんだから、周りも付き合って不幸になるべきだ」式の考えに走る人もいるだろう(多分、これが一番多いのでは…)。
不幸な目にあった人たちがいる。それは事実だ。だがその上に、さらに作らなくていい不幸の上積みをしてどうする?それに意味があるのか?
良い意味でも悪い意味でもなんの意味もないだろう。それどころか、不幸の理由付けの土台にされた被災者はいい面の皮だ。
正直、私はそこに怒りを覚えるが、それはいい。
193 :
3:2011/05/09(月) 00:46:30.69 ID:???
「不謹慎」という言葉を錦の御旗にすれば、なんでも正当化できるとか勘違いされては困るし、それでは本当にその言葉が必要なときに効果を発揮できなくなる。
少なくとも、ここしばらく私の周りで使われる「不謹慎」という響きには、「子供を守れ!」を錦の御旗にして、
実際には子供をさらに危険にさらしかねない条例(少なくとも、あれで子供たちの未来は守れない)を可決した都条例問題や、
その昔「障害者差別」を錦の御旗にして、肝心の障害者の労働の場を奪ったミゼットプロレス
(小人プロレスとも言うが、海外ではヘビー級やウェルター級というクラス分けカテゴリーに純然確固としてミゼット級が存在した)問題と同じ臭いを感じている。
さて、ここでその罹災地域の人々の話をしよう。
当然だが、罹災地域には私たちと同じ同人誌を愛好する仲間たちがいる。先の「HARUコミ」の話にしても、安否が不明な参加サークルがある。
一般参加者に至っては知る術もない。今はただ「せめて生きていてほしい」と切実に願うしかできないのだ。
だが、さっきも言ったとおり人間はしぶとい。私はそう信じている。必ず罹災地域のそこにいた人々も立ち直る。
そのためにこそ、日本中が、いや世界が罹災地域を応援&支援しているのだ。
さて、そのとき彼らが戻ってくる場所としての同人誌界が残っていない…とまでは行かずとも、自粛ムードでなんだかで活気や元気を失ったままだったらどうだろうか?
ある意味それは「彼らが知っている」同人誌界が残っていないと言えるのかもしれない。
彼らが戻ってくる場所を守り残すことも、今我々が成すべきことのひとつだ。何も恥じることも悔いることもない。
それは、サークルや読者の皆さんも同じなのだ。今日の貴方の笑顔が、必ず被災地で頑張っている仲間たちの明日の笑顔に結びつく。
それを妨害するような「不謹慎」なら、罹災者・非罹災者の立場を問わずただの迷惑でしかない。
そしてそれは間違った「不謹慎」の使い方であり「不謹慎」という言葉に魂があるのなら、きっと彼(彼女?)は泣いているだろう。
何度でも言うが、被災地にいる仲間たちが戻ってこれる場所を残すことも私たちの役目だ。それがまた彼らの明日の力になるのだ。そう信じて共に今日を頑張りましょう。
連投の支援カキコ
黒ダイヤの資金はどこから?
195 :
4:2011/05/09(月) 00:48:09.77 ID:???
ア「ちなみにおじさん、正しい不謹慎ってなに?」
武「不謹慎に正しいもなにも…っていう気はするんだが、さすがにまさか今回の震災(の被災者)を笑い者にした本を出そうなんて
考えるやつはいないと思うが(いずれは被災者自らの体験本は出てくると思うが、それは不謹慎とは言わないだろう)…
その他にもね、被災地域でもなんでもないのに震災を理由にして開催中止にした(実際はサークルが集まってない)イベントとか、
あくまで私的な理由でイベントに出れなくなったのを震災のせいにして(当然、被災者でもなんでもない)
キャンセルするから参加費返せとか言い出すやつとか(※HARUコミではない)、それこそ不謹慎そのものだ。
ついでに言やあ、とりあえず震災を理由にして不謹慎とか言ってれば自分が正しいとか思ってる人は、
胸に手を当てて本当に不謹慎なのは誰なのか冷静に考えるべきだと思う」