>>786 岩田へ
この手紙をもって僕の代表としての君への最後の連絡とする。
まず、君への感謝の意を表すために、Dr.モローに夏コミカタログへの追悼漫画掲載をお願いしている。
以下に、コミケットについての愚見を述べる。
コミケットの良さを考える際、第一には自分の萌えを自由に表現できる場だという考えは今も変わらない。
しかしながら、現実には君自身が目撃してきたように
コミケットが開始した時点で既に長蛇の列ができ、通行不全をきたす場合がしばしば見受けられる。
その場合には、スタッフ総動員をも見据えた誘導が必要となるが、
残念ながら満足のいく成果には至らないこともある。
これからのコミケットの飛躍は、参加者の同人誌に対する愛のさらなる発展にかかっている。
僕は、君はその一翼を担えた数少ない同人野郎だったと今も信じている。
能力を持った者には、それを正しく行使する責務がある。
君にはあの世でも同人誌の、イベントの発展に挑んでもらいたい。
遠くない未来に、コミケットを取り囲む障壁がこの世からなくなることを信じている。
ひいては、この世において得た知識や経験を、君の研究材料の一石として役立てて欲しい。
同人誌は活ける師なり。
なお、自ら同人誌を愛し、第一線で活躍した君が同人誌に囲まれ、
歩みを止めぬままあの世へ旅立っていったことを心より誇りに思う。