週刊少年ジャンプ文字バレスレッド35

第４８話／ライブ
ﾄﾋﾞﾗ：バキ。「望んだぶんだけ――隠した刃（ナイフ）はスルド く！！」

（ 星 に な る ）（という言葉がある）
空に星がきらめく絵。
（命のカケラも燃やし尽してしまったという――）（ロマンチックかつ残酷な）（死 の 形 容）
ゲバルが回転しながら飛んでいく絵。
（アリゾナ州立刑務所、全員の胸に）（この言葉が去来し）（全員が―――）
（ゲバルの敗北を 確 信 し た）
ゲバルが壁にメリこむ絵。
ガラ…と壁が崩れ、地面に倒れこむ。

ゲバル（終わり…か）
閉じた目から血と涙が同時にこぼれる。
　　　　（この手に 今まで 掴ませた願いのカケラも）
　　　　（この眼に 今まで 睨ませた明日の行方も）
　　　　（壊されちまうのか……）（間 違 っ て い た の か ！？）

湖の見える、タンポポ丘の桜の木の下で
幼年ゲバルが泣いている絵。
（ああ……）（数年前にもこの場所で、よくこっそり泣いたっけ）

―――飛ぼうとしたって　羽なんか無いって　知ってしまった　夏の日

フンドシ姿の幼ゲバ。修行シーンが描かれる。
指で倒立する絵。大男と相撲する絵。祖父と組手する絵。
成長したゲバルが舟で朝日を見る絵。

―――古い夢をひとつ 犠牲にして 大地に立っているって 気付いた日

（俺は捨て子だった）（全てを守れる勇気が欲しかった）（全てのナミダを止めたかった）
（ジジイの元を飛び出し俺は海に出た）（夜明けを待たないで、嵐の中、帆を張った）
（だけど――）
（海賊――闘争―――圧制―――およそ愛や誇りなどとは無縁の日々）
軍服姿のゲバルの絵。バックにボッシュスマイル。
（そ し て 革 命 ―――――）
『誰かのため……それは弱みというのが持論だ』


ゲバルが顔中の穴から血を流す。
（この手は振れない―――大事なモノを落とし過ぎた
　この眼はあまりに―――夢の見過ぎで悪くなった）
（なのに何故？あの時………）

崖の上でゲバルと壷の少年が語らっている。
ゲバル「アリガトウ。島一番の勇者よ」
少年「大統領……どうして…」
ゲバル「ワザワザ米国に行くのかって？」
赤面して頷く少年。
ゲバル「ン〜〜〜、ケンカに勝つため…ってのはダメ？」
少年は汗ダラダラ。おどけた調子で唄い出すゲバル。

（そうだ…あの時は唄えたんだ。とっておきの唄を―――）
ゲバルと壷少年が向かい合う絵。
少年「ハロー、ハロー、聞こえるだろう？　君の中にずっといたんだよ」
ゲバル「…？ 君は…」
少年の姿は徐々に幼年ゲバルに変わっていく。
幼ゲバ「大丈夫、大丈夫、僕は君の中に住む情熱のランプだよ」
　　　　「君が強く望みさえすれば　照らし出そう 温めよう
　　　　　歩くための勇気にだってなるよ」
ゲバルと幼ゲバが手を繋ぐ。「……アハ」
（今まで気付かなかった……頼れるパートナー（はぁと）

立ちあがるゲバル。血が零れ落ちる。
（真紅の血が輝いて…『俺は生きてる』と教えてるッッ）
顔に指を当て、ｸﾞｸﾞ…と引く。血化粧発動！！
（一体どれくらいの間 助けを呼ぶ声を無視してんだ！
　その背中に貼りついた 泣き声の主を探すんだ！）
ゲバルの筋肉がダイヤモンド化。
ゲバル「危機に直面し、初めてワカることがある……」
　　　　 「熱が出たりすると、自分には体があると気付くように」 （熱で寝こむ子供の絵）
　　　 　「鼻が詰まったりすると、今まで呼吸をしてたと気付くように」（鼻が〃絵）
　　　　 「アンタにブッ飛ばされて気付いた―――」

戦場に赴く戦士に誓いの歌を！　
優しさでもいたわりでもない戦いぬく勇気を ！

ゲバルに幼ゲバの魂が重なる。
（単純な僕の単純な唄―――ナミダを止めるためにある唄）
さらに祖父、海賊団、ゲバル島民の姿が次々と重なる。
（夢や理想　愛　安心の類　それを手にするチカラが情熱）　　　　
（だから僕は歌を唄うよ！　僕はいつも歌を唄うよ！　僕はイマを叫ぶよ！！）

ボクガ　ミンナノ　ブンモ　ナイテ　アゲルヨ

見開きで海賊旗を掲げるゲバルに皆が集う絵。
（ここで今　君の手を掴むための――――…）
「ケ―――ントッ」「壷を私にッッ」
壷を投げるケント。キャッチした瞬間、全身から嵐のようなオーラが発生！
（そいつは酷い どこまでも胡散臭くて 安っぽい宝の地図　でも人によっちゃそれ自体が宝物）
囚人「オイッ」「見ろッッ」「あの背中……」
ま　る　で　鬼　！！！
「雄雄雄雄雄雄雄雄雄ッッ」
ゲバル慟哭。オリバに猛ダッシュ！

――――オマエら絶対闘（うた）え！！