フィンランドの保育園児が作ったアニメを紹介する催しがこのほど、大阪市内で開かれた。
同国では「メディア教育」が指導要綱に定められており、子供が自分でアニメを作ることで、映像制作のプロセスや作り手の存在などメディアの“裏側”を教えているという。
≪シナリオも考案≫
催しは、映画を通してヨーロッパと大阪の交流を図る「大阪ヨーロッパ映画祭」の一環として行われた。
上映された作品は、悪者に捕まったカリフラワーの“カリフちゃん”を、野菜仲間がレスキュー隊になって救出する「たすけにいこう!」や、リンゴの実が増えていく様子が楽しい「リンゴの木」など、一編約五分の短編アニメ六本。
「これ、カリフちゃんよ」。上映会ではアニメを見終わった日本の子供たちが、映画の感想を絵にするワークショップも行われ、アニメキャラクターの名前を口にしながら手を動かす子の姿もあった。
アニメを制作したのはフィンランドの6カ所の保育園の五、六歳児(各園一クラス二、三十人)。
自分たちでストーリーを考え、キャラクターを作り、手で少しずつ動かして撮るアニメの手法“ピクレーション”などで撮影し、セリフや声の効果音を入れたものを、マイキさんが編集した。
「よく『制作日数は?』と聞かれますが、各園で取り組み方はいろいろ。
ただ五分のアニメを作ろうと思えば、撮影だけで8時間から10時間かかります」とマイキさん。
完成した作品は、マイキさんが所属するフィルムセンターの映写室で見せる。初めて自分たちの作品を見たときの園児らは、叫んだり、恥ずかしがったりと大騒ぎになるという。
しかし、繰り返し作品を見るうちに、自分たちが三十分以上かけて撮影したシーンが一瞬で終わりであったことなどに気づき、「じゃあ、1時間半の映画ってどうやって作るの」といった、映画の理解に関心が向いていくという。
フィンランドでは、1990年代後半から教育省が、義務教育でのメディア教育の実施を指導要綱に定めた。
(以下、ソースで)
ソース:
ttp://brain.newswatch.co.jp/BNS/so-net/news/14998/sankei2005120600316.html