楳図かずおデビュー50周年を記念して、『楳図かずおPERFECTION!』が3冊同時に発売された。
注目したいのは、祖父江慎+コズフィッシュが装丁を手掛け、なんとも豪華な3冊となっていることだ。
1冊目は、母が入院する病院で出会った不気味な女に少女が追い掛け回される『へび女』。
カバーに描かれている蛇に怯える少女達の上にヘビ女の顔が箔押ししてあり、見えないへび女に狙われる恐怖を演出。
さらにカバーを取ると凹凸のある鱗模様の紙の上に、金色のインクで蛇柄が! 蛇のボディを本で再現しちゃいましたよ……。
その上には、不吉な未来を予感させる出会いのシーンが描かれています。中の表紙も金インクをふんだんに使いかなり豪華。
2冊目は、少年がゴミ捨て場から拾った木材から作った不気味な人形「モクメ」と少年との関係を描いた『ねがい』。
カバーは、樹脂を乗せて部分的に膨らますバーコ印刷。
手でさわってみると膨らんでいる箇所がツルツルし、視覚的にはテカテカ光ります。
そのバーコ印刷を気味の悪い人形「モクメ」の目や舌や手、そして表紙にべったりと垂れる白い血のような雨に使用。
紙の素材は、手触りがごつごつしており、「モクメ」だけに木の触感を再現。
さらにさらに、カバーを外すと頭に蛇を這わせた赤ちゃんの周りに4色のカラフルなオーラが漂うイラストが!
ひえええー、カバーを外さないで一生気づかない人もいるかもしれない箇所にこんなに沢山色を使うなんて! ぜ、贅沢〜。
3冊目は、夫の怒りを怯えるあまり虫になりきってしまった女性を描いた『蟲たちの家』。
カバーの中心が丸くくり貫かれた窓になっており、透明のセロファン越しに、蜘蛛の糸を体に纏わりつかせ無表情で固まっている女性が見えます。
そして、カバーをはずすと、なんとリバーシブル!!! 蜘蛛の糸を纏っている女性はカバーの裏側に印刷され、中の表紙の穴を通して見えていたのでした。
しかも、外した途端サイケデリック&細かい絵が目に飛び込んできて、見ているだけでトリップしてしまいそう……。
(以下略)
ソース:
ttp://www.excite.co.jp/book/news/00031125659680.html?l=1