原作:綾辻行人 漫画:佐々木倫子『月館の殺人(上)』が発売されました。
『十角館の殺人』など「館」シリーズの綾辻行人は、読者を騙す大仕掛けと、おどろおどろしいホラーな雰囲気が売りの本格ミステリ作家。
『動物のお医者さん』、『おたんこナース』の佐々木倫子は、ほのぼのまったり、そして脱力のストーリー展開が心なごませる人気漫画家です。
どうにも水と油に思えるこのふたりですが、奇跡のタッグによる『月館の殺人』はそれぞれの持ち味を生かしたたいへん愉快な作品に仕上がっております。
母を亡くし、孤独の身の上となった女子高生・空海(そらみ)。
まだ見ぬ祖父の招待を受け、雪の北海道に飛んだ空海を待ち受けていたのは、特別急行〈幻夜〉と、怪しい乗客たちだった……。
密室状態の客車で起こる殺人! 『オリエント急行の殺人』かよ! と思いきや、怪しげな乗客たちの正体=テツ(鉄道オタク)だったりして、これは佐々木倫子版『鉄子の旅』? とも思えるコミカルな展開が続きます。
しかし、それは一種の隠れ蓑。水面下では綾辻行人お得意の大仕掛けが進行してるのでしょう。
「生まれて初めて鉄道に乗る空海」、「乗務員以外は全員テツ」あたりが物語のカギだと勝手に推測。
上巻の続きとなる第2部は、月刊IKKI、8/25発売号よりスタート。とても楽しみであります。
ソース:
ttp://www.excite.co.jp/book/news/00021124269305.html?l=1