今春札幌の専門学校卒業 同級生4女性、漫画誌デビュー 身引き締め「次は連載」
札幌の専門学校で漫画を学び、この春卒業したばかりの女性四人が、相次いで月刊誌でプロデビューを果たした。
これまでに読み切りや短期連載などを発表。締め切りなどプロの厳しさに身を引き締めつつ、
「次は連載を」と意欲を燃やしている。
千瀬テルヨさん(20)、町屋マチさん(20)、恵三朗さん(20)、原悠衣さん(21)=いずれもペンネーム=の四人。
今年三月に、札幌市中央区の札幌デザイナー学院アニメ・マンガ学科を卒業したばかり。
全員が同じクラスに在籍していた。
四人は、出版社に投稿したのをきっかけに、
「別冊マーガレット」など全国の書店で購入できる漫画誌に作品が掲載されるようになった。
このうち恵さんは昨年九月と今年二月の二度、月刊誌「ガンガンWING」に読み切り作品が掲載された。
どちらも五十ページ前後の大作。現在は「連載をスタートさせたい」と、千歳市の自宅でストーリーを練る毎日だ。
同専攻は一学年に六十人が在籍。
同一学年の四人が一度にデビューを果たすのは、一九九二年の開校以来初めてで、
同校も「全国にある専門学校の中でも非常に珍しいケースでは」と驚く。
四人について、担任だった大和田学教諭は「技術的にはまだ未熟だが、個性豊かで、将来に期待が持てる」と語る。
ただ、四人の中には、一人暮らしの生活費をかせぐためにアルバイトに追われ、
「なかなか漫画を描く暇がない」(千瀬さん)といった悩みも。
それでも、四人集まれば作者の力量を測るといわれる原稿料の話題で盛り上がることも多く、
互いの活躍に「焦りやプレッシャーより、励みになります」と笑顔を見せる。
大和田教諭は「好きなものを描くだけでなく、プロとして読者の支持を得ることができる作家を目指して」とエールを送っている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20050622&j=0031&k=200506223168