文芸書出版の幻冬舎は20日、2006年3月期の連結経常利益が前期比13%増の25億7000万円と、
三期ぶりに過去最高を更新する見通しと発表した。昨年9月設立の企業向け出版子会社が寄与。
コミックス事業で安定的なヒット作が増え、返品率改善などの経営合理化も貢献する。
売上高は1%増の120億円の見通し。
主力の書籍事業では前期に20万部分の売り上げを計上した村上龍著「半島を出よ」がさらに伸びる。
企業向け出版の幻冬舎ルネッサンスは広報出版物の受注が増えて17億円程度の売上高を見込み、
英語関連子会社の売却に伴う減収分を補う。
コミックス事業も10万部以上の作品が増加し、売上高は3割増の17億5000万円程度になりそう。
返品率は前期と同水準の33%程度を維持。不採算の英語関連事業売却などで、
売上高営業利益率は約21%と3ポイント程度改善しそうだ。純利益は11%増の14億6000万円を見込む。
http://www.nikkei.co.jp/news/tento/20050523AT2E2000S20052005.html