週刊少年ジャンプ文字バレスレッド2

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972テニス詳細バレ
青春学園テニスコート。
整列した部員を前に、手塚(レギュラージャージ着用)が帰還の挨拶をしている。

手塚「皆、関東優勝おめでとう!弛み無き努力、そして誰もが諦めなかった結果だ」
カチロ(やっぱり手塚部長が居るだけでなんだか心強いね)
堀尾(ああ、でも凄い緊張感・・・)
手塚「しかし全国は思っている程甘くはない!決して油断はするな!」
部員「はいっ!!」

帰ってきた手塚国光、その喝に部員が元気良く返事をした。

スミレ「そこで今日は急遽ランキング戦を行う!全国で戦う最強の8人を・・・」

手塚の挨拶が終わり、顧問である竜崎スミレが青学迷物校内ランキング戦の開始を宣言。
しかし、それを受けて大石が一歩前へ踏み出した。

大石「ちょっと待って下さい・・・」

大石副部長は何故ランキング戦を止めるのか?彼の顔には何がしかの決意の色が。
973テニス詳細バレ:04/12/08 22:55:59 ID:???
Genius250 大石の決断

他のレギュラーと共に列に加わっていた(副部長なのに)大石は、列を外れて手塚に向き合う位置に立った。

大石「俺達は関東を制しました。今勢いのあるメンバーをこの前日という時期に変えることが
   どれだけメンバーの士気に関わるか」

突然の発言に、部員一同驚きを隠せない。案の定、部員の間から理由を問う声が上がる。

部員「ええ〜っ?!大石先輩それって・・・、手塚部長抜きでやるって事ですか?」

かつて大石の怪我による欠場で試合に出場、その後に手塚が九州へと旅立った為にずるずるとレギュラー化
していた実際はレギュラージャージを着る資格を持たない筈の桃白が、真剣な面持ちで言葉を発した。

桃白「大石先輩だってあんなに手塚部長の帰りを心待ちにしてたじゃないっすか!!そもそも俺があん時
   ランキング戦で負けたのに、代役でレギュラーとして試合に出されてもらってたんだし・・・、・・・俺が」

俺がレギュ落ちします、とでも続けるのだろうか桃白の言葉を遮り、大石が微笑んで言う。

大石「桃白(もも)・・・、出たいんだろ?無理するな」
桃白「・・・で、でもっ!」
大石「違う・・・俺は、怪我が完治していない人間を・・・、レギュラーとして認める訳にはいかないと言ってるんだ!」

真っ直ぐに手塚を見据え、大石が言い放つ。
そして、ラケットを手塚に向け、更にトンでもないことを言い出した。

大石「手塚・・・、お前にはこれから俺と試合してもらう。ただしシングルスだ。1ゲームでも落とす様な事が
   あれば俺はお前のレギュラー入りを認めない。いいですか、先生?」

そんなことを突然言われても、スミレとてすぐに返事などできないだろう。
いたって冷静な大石とは逆に、周囲はざわざわと落ち着かない。
974テニス詳細バレ:04/12/08 22:56:31 ID:???
部員「!」
部員「ちょっと大石、何考えてんだよ!!正気か?!」

試合を申し込まれた手塚本人は、動揺した様子も無く大石を見て不敵に言った。

手塚「俺は構わないが、容赦はしないぞ」
大石「望むところだ」

そしてコートには手塚と大石だけが残り、他の部員はネット越しにふたりを見守ることに。

菊○「ちょっと〜っ、何か凄い事になっちゃったよ乾?!いったいどっちが・・・」

興奮がおさまらないのだろう菊○が、隣に立つ乾に勝敗予想を求める。迷うことなく簡潔に答える乾。

乾「手塚!」
不二「手塚!」
海堂「手塚部長っス」

乾、不二、海堂と、レギュラー陣が次々と手塚勝利を予想する中、訊かれてもいないのにぼそりと呟く者がいた。

越前「・・・・・・・・・大石副部長」

越前は果たして大石勝利と読んだのか、それとも万感の想いを込めて愛すべき副部長の名を呟いてみただけなのか。
それはわからないが、越前は呟きを残して、試合を見ずにひとり何処かへと立ち去ってしまった。
975テニス詳細バレ:04/12/08 22:58:27 ID:???
堀尾「何だ、越前の奴見ないのかよ試合?」
カチロ「ほ、堀尾君、始まった!」

堀尾の声だけが越前の背中を追いかける中、手塚VS大石の試合が始まった。
手塚のサーブが早速決まる。反応できない大石。ポーズをとっている(ように見える描き方されてる)手塚。

『15-0』

部員「速い。全く衰えてるどころか・・・、力強さが増してるじゃん?!」

ネット越しに見詰める部員の間から、感嘆の声が上がる。
ところで「全く衰えてる・・・」は日本語的にちとおかしいのではなかろうか。

大石「ナマってはいない様だな、・・・・・・・・・手塚。さぁ、来い!!」

手塚の凄さにびびったか、冷や汗をかきながらも声を出す大石。

さて先輩の試合も見ずにどこかへ逝ってしまった越前君。
何をしているのかと思えば、かつて手塚が九州に行く際に漏れ聞かされた、
「落ちてくる葉っぱにボールを当てる」を実践中。

ボールを当て続ける越前の脳裏に、かつて聞いた(聞かされた)手塚神話が蘇る。

大石(―――越前も凄いけど、手塚(おまえ)の1年の時の方が凄かったよな。
   落ちてくる葉っぱにサーブを当てるやつ。26枚連続で当てた記録はもう誰も破れないだろうなあ)

それを聞いた時の悔しさでも思い出しているのか、とにかく越前は葉っぱにボールを当て続ける。
ていうか葉っぱなんてこの夏真っ盛りの時期に落ちてくるのか?まさか揺らして落としているのか。

越前「・・・・・・27枚」

そしてあっさりと手塚の記録を塗り替えることに成功する越前。
976テニス詳細バレ:04/12/08 23:00:29 ID:???
部員達が固唾を飲んで見守る中、大石と手塚の試合は0-5まで進んでいた。

『40-30』

大石「こ、このポイント俺が獲れば、お前は1ゲーム失うぞ」

汗を浮かべ、大分疲れた様子で尚も食い下がる大石。
そんな状態から果敢にサーブを打ち込む大石に、部員が賞賛の声を上げる。

部員「凄ぇーっ、大石副部長、後が無くなってから盛り返して来た!」
大石?「まだまだぁーっ!!」

手塚が打って、大石が返す。(そして大石がポイントを落とす・・・)
最後までその繰り返しかと思われた試合に、小さな波乱が起きた。

大石「うぐっ!!」

大石の右手首が、小さな悲鳴を上げた。

大石「クソッ!!」
大石(こんな程度の痛みで・・・)

痛みを堪えラケットを振り、懸命にボールを返す大石。
しかし大石は手首を押えて蹲ってしまい、部員達の視線は一斉に大石に注がれた。

部員「大石先輩、右手首押えてる?!」
部員「まさか、関東大会前の手首の怪我が・・・・・・?!」

皆が口々に大石の安否を気遣う中、大石は何かに気付いたのか視線を上げた。
しかし時既に遅し、手塚が容赦のない台詞と共に、あの技を繰り出す。
977テニス詳細バレ:04/12/08 23:01:30 ID:???
手塚「完治していなかったのは、お前の方だろ」

手塚の周囲に、竜巻が起こった。

大石?「手塚ゾーン?!」

ゴゴゴゴゴゴ・・・!
手塚ゾーン。その渦の中心から、無表情でボールを打ってくる手塚。
何とかうち返すが、最早敗北を受け入れたのか、大石は青春学園に入ってからの手塚とのやり取りを思い返す。

大石(・・・・・・手塚)

『やっぱりキミはやめちゃ駄目だ』
『テメェ、先輩を何だと思ってんだ』
『おいおい全国かよ・・・』
『こんな程度のことで諦めてどうするんだよ』
『手塚君がいれば絶対関東へ行けるのになぁ』
『手塚君、キミがやめるんだったらボクもやめるぞ』
『大石君ごめん。そんな部活なら俺、やめます』
『手塚君、キミには・・・、青学テニス部の柱になってもらいます』

『俺達の代では絶対に青学を全国へ導いてやろうぜ』

そして試合が終わる。

『ゲームセット、ウォンバイ手塚、6-0!!』

試合が終わった時、コート上の手塚の周囲には円形の跡が。
手塚ゾーンて物理的に土を抉る力があるとかではなかったような気がするがどうなのか。

大石「すまない手塚、こんな形でしか・・・」
手塚「・・・・・・・・・わかっている」