ともおが乗っている車はトヨタ・パブリカデラックス。
格安の中古で買って、通勤、ドライブでだましだまし乗っているという。
ともおは高校を卒業する頃に、はじめて車の免許を取得した。だが、車はぜいたく品であり、
ともおが務めている会社の安月給の賃金では到底手が出ない。途方に暮れるともお。
渚カヲル
「よろしかったら、僕の車を譲ってもいいよ。トヨタ・パブリカだけど…。結構いい車だよ。」
アッシュグレーのパブリカである。
ともお
「エンジンもしっかり整備されてるし、結構乗れるな。この車。」
パブリカはエアコンはないから、夏はメチャクチャに暑い。
おまけに、パワステではないからハンドルは結構重い。
冬は暖房は入るが、空冷エンジンなので暖房はそんなに効かない。
おまけに、暖房を入れると、車内がガソリンやオイル臭くなる。
でも、ともおにとっては、興奮するほど納車した車だから贅沢は言わない。