【女神の鬼/KIPPO キッポ】 田中 宏 part 39

ザ――――ッ

安藤「ど…どうなっとんな！？ダイスケぇ…！」
岩崎「お…おかしい！ホンマに“アイツ”は毎週金曜日の夕方に2・3人ガードつけてここに来るはずなんじゃ…！」
虻川「雨で来んか…なんかあったか…」
岡井「雨じゃけーたいぎーんじゃろ…雨なら集会もないしのー」
半村「お…おい！誰か来たで！“アイツ”か…！？」
岩崎「…い…いや！待て！確かにいっつもアイツをガードしとる奴らじゃが…“アイツ”はおらん！」
安藤「なにぃ！？なんでなー」
虻川「なんか…あんならかなり慌てとるのぉ」
半村「ほんまじゃあ…とりあえずあんなら捕まえて話きこーや」
岡井「ワシに任せー」
ザッザッザッ

兵隊「ど…どーする！？」
兵隊「どーするもなんも…あん人がおらんけぇどがーもでき…！？な…何なら！？」
岡井「は〜い君達ィ…親分はどしたんならぁ！？」
兵隊「誰じゃあわりゃあ！」
岡井「やかましーわ！“アイツ”はどしたんなー！？」
兵隊「ど…どーしたもなんも…さ…さっき見知らん“ガキ”に…やられてもーたんじゃ」
岡井「な…なにぃ！？み…みんな集まれー！」
安藤「おーおー、一人でやるゆーたのにから…ビビったかぁ？かっかっかっ！」
岡井「ち…違うって！オイ！詳しくみんなに話せ！」
兵隊「あ…あぁ」

虻川「つまり…“アイツ”は突然現れたそのガキにやられた……と……でチームはそんなが新しく頭んなった……そーゆーことか…」
兵隊「あ…あぁ…どのみちワシらはもうチームにはおれん…広島離れにゃーならん」
半村「ほんまか…ほんまなら…ワシら…今までの苦労が…」
兵隊「あ…あんたらは…な…何なんでー？」
岩崎「ワシらは…全員…お前らの頭に半殺しにされて…チームからも棄てられたモンらーの兄弟じゃあ」
兵隊「て…てことはてことはあん人に復讐を…！？」
安藤「…まぁそーゆーことじゃが…まさかもう“アイツ”がやられとるとは…」
虻川「で…“アイツ”をやって…さらにチームの頭ンなった奴の名前は！？」
兵隊「……たしか……段野…！」
安藤「段…野…」