【きょうの月は】白土三平 カムイ伝第11部【めっぽう赤い】

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911名無しんぼ@お腹いっぱい

ワタリは文庫版の解説で呉智英(だったかな?)も書いてるけど、見えない敵の
恐ろしさや、本当に恐ろしい物は心の中にあるという難しいテーマを描き切っ
ているのが凄いんだよ。真空斬りとか、ゼロの忍者の怪光線、三つの恐さ
なんかも上手く描けている。
ゼロの忍者も真空斬りも、一見ムチャクチャだけどキチッと種明かしはしてあるし。

作画も70年代までの白土作品の中では最もキャラクターデザインが洗練されて
いて、サスケみたいに妙にコマがデカかったりもなく、斧のアクションなんかは
物理法則を意図的に無視したデフォルメが効いててカッコイイ。

ただ変装の術が多すぎて、一度読んだだけでは話が解りにくいのが少し残念かな。