>>962 http://koueki-y.com/bw_uploads/191208%20006.jpg 学校の裏庭にあったモズのはやにえ、枝に刺さった腐りかけのカエルの死体を貝塚ひろ子の口元に押しつけるのは市東美代子の役目だ。
高村宏華がダミ声で怒鳴る。「美代子、口の中に突っ込めよ!それともアンタが食うか?」
ひろ子の方に一歩だけ足を踏み出した美代子が弱々しい声で言う。
「だ、大丈夫…おばあちゃんがカエルは鶏肉みたいで美味しいっていってたから…」
むろん、それは食用ガエル、それも腐ってなどいないものの話である。
本田亜希が吐き捨てるように言った。「三早、あんたがやりなさい。美代子!あんたそれ三早に渡しなさい!」
尾崎三早は「うぇ」と吐きそうな顔をしていかにも気持ち悪そうにはやにえを受け取った。
そして、「美代子!あんた、こいつ押さえ付けて口開けさせて!」と怒鳴った。
突き飛ばされた美代子が背後に回るより前に、一刻も早く汚いものを手放したい尾崎三早の手が伸びてきた。
唇を突き刺すように木の枝が通り抜け、口の中を突かれると同時に、耐えがたい生臭さが身体中に染み渡り、胃の底から酸っぱい激流が押し寄せてきたのを遠くなる意識の中で感じていた。
眼を剥いて仰向けに卒倒し、枝を銜えた口からゴボゴボと薄黄色の泡を噴きあげる三つ編みの少女がそこに在った。
白いセーターがみるみる黄色く染まっていった。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c3/Shrike-provision_pierced-lizard.jpeg 「今度、100点とったら、トカゲ食わせようぜ。」本田亜希と高村宏華の哄笑が響いた。
尾崎三早は手を洗うために便所に駆けていき、市東美代子がひとり失神した貝塚ひろ子を見詰めていた。
↑これ書いてて自分が吐いたw 参考画像は文章ほどにはグロじゃありません。念のため。