望月「内訳はですね、柔道部と、となりの剣道部と、クラスの男連中と、となりのクラスの……」
加茂「もういいよ」
三輪「明らかにバレンタインでくばったチョコの数を上回ってない?」
望月「一人じゃ食べきれないし、それに減量しなきゃいけないので、書道部で食べてください」
日野「ありがとう、望月さん」
三輪「男どもにとっては哀れねー……」
加茂「哀れといえば、もうひとりお返しを渡そうとしているヤツがいるぞ、ひひひ」
大江「わー! 云わないでくださいよ。ごく自然に渡そうと思っていたのに」
加茂「どうやってあの巨大な包みを自然にわたせるというのだ」
望月「え、大江くんからホワイトデーもらえるの? 超うれしいんだけど」
大江「ほ、ほんとに?」
望月「だってチカラいれて作ったし、バレンタインのチョコ、大江くんと勅使河原くんの分」
大江(勅使河原くんにも上げてたのか……)
望月「あれ、へんなこと云った?」
大江「いや、大丈夫……」
三人娘(あたしらは遠くにはなれて見守ってようかのぅ……)
望月「で、わたしにくれるのってコレ? すごデカ。開けていい?」
大江「うん、どうぞ」
望月「ぬいぐるみだ! 白い! 大きくてフカフカだ!」
大江「ごめん、トイザらスでそのサイズしかなかったんだ(うそ)……ピースみたいだろ」
望月「ほんとだ、似てるよ、ワホワホ!」
大江(よかったら……ぼくだと思って……夜いっしょに寝てくれちゃったりなんかして……)
望月「ちょうど部屋にこういうの欲しかったんだよね。ありがとう」
大江「えっ、ほんとに!?」
望月「打ちこみの練習用にさ。――そりゃあ背負い! わお、ぴったりだ」
大江「だ……ダミー山下……」
ほっこりとめはね……