【怒れる関羽】蒼天航路part36【義無き孫呉】

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394名無しんぼ@お腹いっぱい
>>379
曹操の風評効果というのは、問い問われるきっかけのメッセージだと思う。
徐州侵攻は、呂布に攻め込まれたりしてて徐州確保できてないので、普通は失敗。
曹操は領土拡大だけを見てなくて、第1に青州兵を使ってみる場としての意義を持って行動してるから
失敗が失敗で終わらない。
風評効果は徐州攻めの目的の順位をつければ青州兵試運転や徐州確保より下かもしれないが

その虐殺した徐州からさえも兵力を手に入れてるところが風評効果のあらわれなのだろう。

>>380
後半のジュンイクは「雪」がモチーフになってる
冬の雪玉(1)のほかに、雪(すす)ぐという言葉からわかるように清廉なものとしての意味(2)と
二重に使われている。
ついでに言えば饅頭のような言葉遊びのレベルでも
曹操がジュンイクに食わせようと下豚肉が「雪のようにとろける」ってのが
ジュンイク=雪というモチーフを強調してる。

正史ではからっぽで悩むところを
白紙で悩む→実は雪遊びの玉のつもり、にアレンジしたのはうまい。
あれは白紙撤回(曹操と断絶)かと思いきや(1)雪玉(で遊べるほどの仲のまま)
という「なあんだ」に留まらず、もう1段階ある。
395名無しんぼ@お腹いっぱい:2005/09/18(日) 20:45:29 ID:q4sAkN1n0
曹操は簒奪者の汚名を着ても着なくても、実の政治が至上、の唯才主義なのに対し
ジュンイクは曹操の理想を知りつつも、曹操に簒奪者の汚名が残ることを了承出来ない儒の立場。
おたがい深く分かり合っているのに、それでも曹操に合わせることが出来ないのが
ジュンイクの立ち位置。、漢(を簒奪しない儒の規範)と魏(唯才で始動する曹操の政治体制)が
二者択一になってしまって、身を2つに割りたいほど困った。

ジュンイクj本人のゆずれないスタンスは儒の方だから、そっちを取る場合
曹操を否定することになる。でも曹操の王佐として生きてきたわけで、そこを否定すると
生きる意味がなくなる。この図式が、
「曹操にとらわれるな、ジュンイクはジュンイクであればよい
―曹操抜きではジュンイクはジュンイクでない」というジュンイクの悩みだったわけ。

ところでジュンイク・華陀編の最初の方で、曹操がジュンイクを雪(清廉なもの)(2)にたとえて
ジュンイクなら漢の汚濁も覆い隠せると評してる。
つまり、曹操はジュンイクの儒スタンスを、綺麗ごとではない唯才の汚さを緩衝する「雪」(2)のようなものとして
ちゃんと意義を認めてる。曹操にとっては、儒は全面的な敵ではなく、唯才とぶつかる局面において敵なだけ。
ところがジュンイクはぶつかるとこだけをクローズアップして悩み、曹操と儒の二者択一にしてしまい、
曹操につくこと=儒を捨てること、とまで先走ってる。この悩みにに対し
「曹操にとらわれるな、ジュンイクはジュンイクであればよい」ってのは
曹操と儒は全面的に対立した二者択一ではないので、儒を捨ててまで曹操に同化する必要はない
というのが真意だった。
で、死ぬ直前に紙の雪玉を見て、親しみ(1)のほかに清い雪としての意義(2)をやっと理解できて
儒のスタンスに意ながら曹操の敵対者になっていない自分を発見し、納得できた。
で「ジュンイクはジュンイクでしかないってこういうことか」

ラスとワルツの最後の背景が死体の山なのは、雪(2)=ジュンイクの清廉さが覆い隠すもの、
ジュンイクの儒として曹操のために果たしてこれた役割・存在意義をあらわしてる。