山野りんりんスレッド

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108セイジ日記
10月4日(月)
今日は、ちこりが1つも忘れ物をしなかった。
朝起きて、いつものように ちこりの持ち物と時間割を確認し、忘れ物を見出して、届けに行く。
その日常が、今日遂に中断を迎えたのだ。
ちこりが日に日に成長していることが、ありありとわかる。本来ならば兄としては喜ぶべきところだろう。
しかし、そのために今日は、放課後に迎えに行くまで ちこりに会うことができなかった。これは相当に淋しい。
明日からは、朝は ちこりより早く起きて、ちこりを起こすことから1日を始めよう。そして、学校まで送っていこう。

なずっちに、ちこりと なずっちのどちらが大事なのかを問われた。
もちろん、2人とも俺にとっては大事な人だ。俺はなずっちのことを愛している。
しかし、ちこりのことも非常に熱烈に愛している。ああ、ちこりは今何をしているんだろう。
ともかく、愛は定量的なものではないから、2人のどちらが大事なのかを比較すること自体、無意味であろう。
その場では「溺愛」と答えたが、溺愛なんていう生易しい言葉で言い表せるものではないと思う。

「妹萌え同好会」というのがあるらしく、入らないかと誘われた。
しかし、話を聞いてみると、本物の妹に萌えるのではなく、漫画やアニメ等の「妹のようなキャラクター」に萌える同好会らしい。
本物の妹に対する萌えを語り合うのなら、入っても良いと思ったが、俺は、そんな架空のキャラクターに萌えたりはしない。
ちこりという唯一無二の妹がいるのだから、他に愛情を向ける余裕など無い。
彼らとは趣向が違うようなので、俺は自分の趣向を説明した上で断った。
周りがかなり引いていたようだが、愛すべき家族である妹を愛するということが、彼らには何故理解できないのだろう。
109名無しんぼ@お腹いっぱい:04/10/04 21:52:33 ID:pxSpBKbu
ちこりを迎えに行った帰り道、俺が元気の無い様子だったらしく、
ちこりが、「お兄ちゃん大好きだから、元気出して」と言ってくれた。
当たり前のように認識していることであっても、改めて言葉に出して言われると、
頭に血が上るほど嬉しいものらしい。

そこから先は記憶が無く、気がついたらどこかの病院のベッドの上だ。
鼻血を出しすぎて気を失い、救急車で運ばれたらしい。今夜はここに泊まらざるを得ないとのことだ。

ちこりは家に帰ったらしいので、たぶん今日はもう会えないのだろう。
猛烈な寂しさがこみ上げてきたので、鞄の中の「ちこり ベストショットアルバム」を出して、枕の下に敷いて眠ることにする。
明日も、ちこりにとって良い日でありますように…。