木城ゆきと 8722;銃夢 Last Order8722; PHASE11
暇なんで、マッド・サイエンスネタでも書いてみるかな。
現行で考えられている遺伝子操作は受精卵に手を加えて行うので、既に
生まれてきてしまった者に対しては適用できない。これを打開するには、
エリック・ドレクスラーの考案するナノマシンで分子組み立てマシン(アセ
ンブラー)、細胞修復マシン(リストーラ)などが有力である。しかし、この
技術の人体への利用方法として主に考えられてきたのは、この技術が
一躍センセーショナルとなった、アメリカの人体冷凍保存機関で有名所の
アルコー社にて、冷凍保存されている遺体(遺体とは呼ばずにクランケと
呼んでいる)を甦生させる際に、凍結により破壊されてしまった細胞組織
を修復及び再構築させるのに使えるのではないかと言われていたころの
内容から余り発展が無いようにも思える。せいぜい、常に体内に細胞修
復マシンを入れておき、癌細胞及び老化した細胞等の自動修復や人体
に害となるウイルス及び各病の原因となる因子の排除により、現状維持
で歳をとらずに事故など起こらない場合は半永久的に寿命があるみたい
なところか。(これだけでも十分魅力的かもしれん・・・) つづく
そこで、既に生まれてきてしまった者に対しても遺伝子操作により大きな形質
変化(トランスフォーメーション)をさせる方法をSFチックに考えて見た。それは、
物質転送機を使って転送時に遺伝子操作を行い、現行の人間を生きたままで
本人があらかじめ希望していた容姿・身体・能力・人種・性別・若返りそして、
病などの原因遺伝子などを遺伝子ごと作り変えてしまうと言う方法です。利点
としては遺伝子ごと作り変えてしまうので、大きな形質変化が望める、金銭的
な問題をクリアすれば気分転換がてら何度でもトライできる、一個体で遺伝子
組み替えが可能なのでわざわざ子孫を残さずとも新たな個体に自らがなれる
(進化対応)、定期的に利用すれば言わずと知れた不老不死である。(細胞
修復マシンとの併用はある意味最強。) つづく
欠点としては、お決まりのパターンだけど、貧富の差によりジーンリッチと
ジーンプアーとに二分されてしまい、階級ができて遺伝子交流が絶たれ、
サルと人間に見られるような別種になってしまうみたいな事かな。あとは、
一個体で数百〜数千年も生きてたら、飽きそうなので多重人格システム
みたいなものを導入し、主人格はシッカリ固定しつつも百年単位ぐらいで
サブ人格みたいなものをローテーションさせて行けばもちそうかな。
(とりあえず、遺伝子から完全に独立した存在の人工生命やマシン細胞
生物みたいなものが、我々人類の次を担う知的生命体だと思うので、
人類がそれらを作り出してその役目を果たし終えたら、人類も徐々に滅ん
で行くのかも・・・)
おわり