そういった中で「漫画ブリッコ」の存在意義というか活躍はめざましく、藤原カムイ、寄生虫、
岡崎京子、桜沢エリカという漫画家を世に出したように記憶してますが、記憶違いがある
かもしれません。 ただし、それぞれがブリッコがデビューとは限りません。 個人的には
こういった人達よりも竹熊健太郎やいくたまき、中森明夫といったところを楽しみにしていま
した。 そういえば、「おたく」というキーワードもこの雑誌からでしたね。
それまで、漫画の世界でエロでロリコンという世界を守り立ててきたのは村祖俊一だったり
中島史雄だったりで、女子高生ぐらいまでをロリコンの対象としていいのなら羽中ルイとか
ダーティ松本などまではいってくるでしょうけど。 今、村祖俊一の隔世継承者は町田ひらくや
みかん(R)といったところだと思います。 どうでしょう。 中島史雄は記憶が確かなら双葉社
経由の集英社でメジャー化しました。 一方、村祖俊一は「文学」にこだわるような作風で
孤高の人のイメージがあります。 谷口敬もそうかも。
しかし、ロリコンブームがアニメ発だったこともあり、劇画系の絵柄が嫌われたのも事実です。
その流れの中で野口正之(内山亜紀)や吾妻ひでおがメジャーとエロのクロスオーバー的な
存在として、今の美少女漫画というジャンルを形成した原点といっても良いと思います。
中島史雄がメジャーに行ったのも、もともとは「ちょっと試して」という作品でストーリーテラー
の資質を自分の中に見つけた結果だろうと思います。 同様に藤原カムイや岡崎京子は
実験的雑誌であった時期の「漫画ブリッコ」に収まりきれない自分を見つけたからではないの
でしょうか。 勝手な想像です。
こんな長い文章を仕事の合間に息抜きにでも書こうと思い立ったのも、もともとは私のレス
>>190とはどうなんだろうか、ということを考え出してしまったからで。 それはなによりも
エロ誌で描くのは面白いが原稿料は安い、メジャー誌で描くのは原稿料が高いが話作りの
力量を要求される、の一言で片付けられるんですけどね。