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ミステリ板住人:
本日(21日)讀賣新聞投書欄(気流)掲載の西岸に声に出して読んで欲しい投書
「子育て中の私に母が残した朝顔 」主婦 W・A嬢 42歳(千葉県松戸市)
三年前の夏、母が朝顔の鉢植えを持って来た。「子供たちのためにも、育てるくらいの心のゆとりを持ちなさい」という親心だった。朝顔は夏中、たくさんの花を咲かせた。
ところが、その年の秋、母はあまりにも突然に天国に旅立っていった。子育て中の私は
泣いてばかりもいられず、あっという間に冬が過ぎ、春が来て、初夏を迎えた。
ふと母が持って来てくれた朝顔を思い出した。不思議なもので、植物に疎い私が、
朝顔の種をちゃんと集めて取っておいたのだ。そうだ、朝顔を植えよう。
二人の息子と種をまき、「ばあちゃんの朝顔」と名付けた。
今年は日照時間が少ないせいか、朝顔も少し寂しそうに見えるが、
これからも母が残してくれた気持ちを忘れずに、毎年、花を咲かせたいと思っている。