「……ぁ……ぁぁ……ぅ……」
そして季節はまた移る。空気も冷たくなる季節。家畜のクレアには室内とはいえ衣服は与えられない。
寒い。凍えるように寒い。このまま凍え死んでしまう。
「……ぁ……は……あはっ……はは……」
ジョロロロロ。そんなクレアの冷えた身体を黄色い液体が温める。片足をあげた犬が為す臭い付け。
黄色の温水シャワーが唯一の温もり。えへへへへ。すごく温かいな。ねえ、お願い。もっとかけて。
「はは……はひっ……はひひひ……」
小柄な体格には不釣合いなほどにポッコリと大きく膨れたお腹。来週には超勇者主催の公開出産ショーが予定されている。
前売り券は既に完売している。当日はそれを目当てに来た観客達がありったけの白いオシッコのシャワーでクレアの出産を祝福してくれるだろう。
わあい。うれしいな。楽しみ。楽しみ。壁に記された印の数。
もう一万は越えている。あはははは。いったい誰の子かな。ワンちゃんかな?それともお馬さんのかな?
どうでもいいや。そんなの。
「あひひひ……ひひっ……ひはは……あははははは……」
陵辱に壊れきった頭でクレアはひたすら笑う。笑い続ける。一切の苦痛も犯した罪の記憶も全て忘れて。
そうすることでようやく楽になることができた。それがクレア、彼女の果たした贖罪であった。
〜end〜