テレビ局への苦情は2000件超 伊予テレビに初勧告 BRO年次報告書
NHKと民間放送局が設置した第3者機関「放送と人権等権利に関する委員会機構」(BRO)は23日、2000年度に取り
扱った苦情の申し立てとその対応を内容とした年次報告書をまとめた。それによると、同年の苦情受け付け件数は前
年度比396件減の2244件だった。苦情対応に当たる放送と人権等権利に関する委員会(BRC)が人権侵害を認め、放
送局に対して行う「勧告」も1件あった。勧告は、96年6月の開始後初めて。
BRCが昨年10月6日に行った「勧告」は、伊予テレビ(松山市)が詐欺事件の報道に対して。申し立ては、同社が放
送した映像が、容疑者と申し立て人が共犯関係にあるような取り扱いだった、などとする内容。これに対して、BRCは
「視聴者に詐欺容疑者と共犯関係にあるかのような印象を与えた」と人権侵害を認めた。これを受け、同社はBRCの勧
告を自社の番組で放送するなど名誉回復に努めた。このほか、人権侵害を認めなかったものの「見解」を示したのが1
件あった。また、BRC側による斡旋で苦情申し立て者と、放送局との間で14件が解決した。
[放送と人権等権利に関する委員会機構]
http://www.bro.gr.jp/ http://www.mainichi.co.jp/digital/netfile/archive/200105/23-3.html