【愛情】サトウのごはん【コメコメ】

このエントリーをはてなブックマークに追加
410提供:名無しさん
奔鬼気(ポンキキ)

古代中国の周王朝時代、当時の王は精神を病んでいて極度の人間不信に陥り、
次々と罪の無い民や部下達を処刑していく手がつけられない有様であった。
軍師である我智安品(ガ・チアンピン)は王に処刑されようとした時、
遠い故郷の親族に別れの挨拶に行くため、王に無二の親友である武句(ムク)を
人質として預け、必ず戻ることを条件に暫くの間自分を解放して欲しいと申し出た。
王は智安品が約束を破り、武句を見捨てて逃げる事を確信した上でこれを受け入れたが、
智安品は約束通りに決められた期日までに戻ってきた。
智安品と武句の固い絆にうたれた王は、それ以来罪の無い人々を殺すことを
止めたと言う。

智安品が約束を守るため遠い故郷から王の元へ鬼気とした様子で奔った事から
名付けられたこの美談、奔鬼気(ポンキキ)は中国だけでなく、昭和の文豪である
太宰治を通して現在の日本でも語り継がれている。

ちなみにフジテレビの子供番組「ひらけ!ポンキッキ」は、この物語を元に作られており、
タイトルの「ひらけ!」という掛け声は、智安品が王の城に辿り着いたときに
「(おめこめを)開け!」と叫んだ事と、智安品と武句の愛情がおめこめを開いた事が掛けてある。

民明書房『古代中国の美談』より