この集団での、交配権をめぐる闘争は
非常に熾烈なものだ!
馬は臆病な動物で、
馬以外の動物とは、争わないが、
馬同士の闘争心は、すさまじいものである。
群れの牝たちを求めて侵入者(チャレンジャー)があれば、
ボスは直ちに対決する。
この闘争で、殺し合いが行われることはないが、
侵入者が敗北したなら、彼はすごすごと退散するしかない。
逆にボスが敗北したならば、新しいボスが、その集団に君臨する。
元のボスは群れを離れるか、交配権を失ったまま新しいボスの配下となる。
ボスを除く、交配権を持たない牡馬たちの間にも序列は存在する。
この序列もまた闘争によって生み出される。
『馬はコンプレックスの強い動物である』
『いったんできあがった序列は、容易なことでは逆転されない』
一方、牝馬同士の間にも序列はある。