ピンサロに勤めてる女って･･･

　　　　　　　
お昼休み､おじさんに五千円渡された｢隣の寿司屋に行って､並を注文して｣｢持ち帰り
にしますといってくれ｣と頼まれた。｢ニコッとして｣と付け加えられた。

お寿司屋さんに行った。イカみたいな店員がカウターにいた。お勘定して｢後ほど
取りに参りますぅ｣｢にこっ｣としたら､イカが赤くなった。そしたら､タコみたいな
寿司屋のオヤジが届けてくれた。このタコおやじ｢マグロの値踏みをするみたいに｣
ワタシをシゲシゲみて､｢体重いくら？｣と聞きやがった。｢バカヤロー｣
コイツ､ワタシから大トロがどれくらい採れるか計算してやがったに違いない。

まったく､この商店街のオヤジどもは､ロクでもないヤツらばっかりだ。

でも､お寿司は美味しかった､大トロにウニがいっぱい､とても｢並｣とは思えなかった。
｢あ゛〜｣気が付いてＣＤ屋のおじさんを睨むと､｢へらへら喜んで､寿司食べている｣
｢チクショーこのおやじ､今度はワタシをエサに､また釣をしやがった。｣ワタシ腹が
立ったので､お寿司をショウガまで全部食べた。緑のプラスチックのハッパは残した。

本業の中古ＣＤのワゴンセールも､結構売れる､みんな商品よりワタシの顔を見て
買って行く。｢ぼー｣っとして､ワタシの顔見たまんまなので､手渡したオツリを
落したヤツが居た。

千円札が､三十枚位と百円玉､五百円玉がカンカンいっぱいになった処で､奥さんが
来たので交代してもらった。
　
ヨーヨー釣に､金魚掬い､ヤキソバにカキ氷､商店街のオヤジさん達がやっている。
神社の無いお祭りってカンジ。

子供がいっはい､はしゃぎ回っている子供､お店の手伝いをしている子供､
みんなカワイイ｡

夕立になって､パラパラ雨が降って､｢ユカタ美人コンテスト｣が中止になった。
ワタシ｢ほっ｣とした。これ以上､一万五千円でネタにされたら､割が合わない｡

雨が降ってきた､酒屋のおじさんは､白いビキニの等身大のカンバンを､大切そうに
抱かかえて､奥にしまった。

特大カンバン娘も､店仕舞い。

きょうは､一日中｢ケタケタ｣よく笑った日だった。まるで｢箸が転がってもおかしい｣
年頃に戻ったみたいだった。疲れたけど､楽しかった。