帰り道、「マンガなら、都合よく空缶が、落ちていて『カーン』とか蹴れるのに」
と思って、「キョロキョロ」探しながら歩くんだけど、現実には落ちていない。
もうすぐ、お家についちゃう。どうしも、空缶を、「カーン」と蹴って「バカヤロー」
と叫ぶ場面をやりたくて、自動販売機の脇のクズ籠の前で、立止まって、周りを伺った。
「ちゃぁーんす」、ひとつ取り出すと道の真中に置いて、ハイヒールで蹴った。
「カーン」と気持ちイイ音がした。ワタシ小学生みたいに、走って逃げた、角を曲って
隠れたら、「キャハハ」笑いが止まらなくなった。
日曜日
日傘を差して、ユカタで、「カラン、コロン」音を起てて、ワタシ登場!!
お店に居あわせた面々一斉に「ほぉー」。
そりゃそうだ、170pもある美人がユカタ着て、日傘差してりゃ、どんなカンバンより
目立つよ。向の酒屋さんの自動販売機の隣に、白いビキニでジョッキを持った等身大の
生ビールのカンバンがあった。それを見て「ふん、ワタシの方が勝ってる」と思った。
ワタシが売る、一山百円の中古CDをワゴンに並べる。
おじさん、やたら「こうゆうのは、枚数が少なくて、希少価値が・・・」商品を並べるのが
遅い。ワタシ機嫌が悪くなって「どうせ、売れ残って一枚百円なんでしょ」と
身もフタもなく言うと、サッサと並べ始めた。
おじさん、帳簿まで持出して「オロオロ」している。
良さげなCDだけ、別の箱に並べて、ワタシが「客の顔色診て、値段を決める」事で決着。
まだ、未練がましく、帳簿とCD照らし合せている。「ワタシ、商才があるから大丈夫
ですよ」と根も葉も無いデマカセ言って納得させた。