ウルトラマンシリーズのクラッシック

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11名無しの笛の踊り
◆幻の第12話「遊星より愛をこめて」
 ウルトラセブンの第12話「遊星より愛をこめて」は、本放送は昭和42年12月17日で、
その後3年位は特に問題にされる事もなく、各地方局で12話を含めた再放送がなされてお
り、また、学年誌を含めた幼年向け雑誌や怪獣図鑑、レコード等のメディアにも他の話
数と同等に扱われていました。
 しかし、昭和45年10月1日に小学館より発行された「小学二年生」11月号の綴じ込み付
録に付いていた「かいじゅうけっせんカード」によって、事態は社会問題へと発展して
行きます。
 このカードは、全部で45枚、表にはウルトラマンやウルトラセブンに登場した怪獣、
宇宙人の写真とジャンケンの手が印刷されており、カードを切り取り、出し合って遊ぶ
というものでした。
 その中の一枚にスペル星人が出ており、その副称(肩書き)に「ひばくせい人」と書か
れていたのです。
 この事に最初に気がついたのは、東京都原爆被害者団体協議会の委員を父親に持つ当
時中学一年生の女の子で、弟が読んでいるこの本のカードに目が止まり、委員である父
親にこのスペル星人の肩書きに疑問をぶつけ、父親は早速、出版社に抗議の手紙を送り、
前後してこの事を知った他の団体も、制作プロダクション、放送局、スペル星人を掲載
した出版社やレコード会社へ抗議を行ない、一気に問題化していきました(昭和45年10月1
0日、朝日新聞朝刊)。