遠藤郁子さんについて

このエントリーをはてなブックマークに追加
87    
>1

私はバラード演奏の勉強のためにショパン「序破急幻」を聴き、
それ以来遠藤さんの演奏が好きになりました。

着物を着られる理由は、乳がん手術を受けたこと、彼女が実践する
「日本の動法」…丹田に気を集めて腰を中心に体を動かすこと
に基づくため、なのではないでしょうか。

過去に「ショパン」のバックナンバーで遠藤郁子ピアノ公開講座誌上再録
がありました。西洋人と日本人の体の動かし方の違いについて触れています。
また「ムジカノーヴァ」のバックナンバーでレガート特集の号に遠藤さんの
「動法」について自ら解説されている文もありました。

私は買おう買おうと思って買いそびれている遠藤さんのポロネーズ集で
「幻想ポロネーズ」を聴いてみたいです。今までは紘子タンの演奏で
感動していました。最後の、テーマがオクターブでよみがえる部分が
どのように演奏されているかぜひ知りたいからです。きっと遠藤さんなら
あのどっしりした音で迫力ある演奏を聞かせてくれるのではないか…と
思います。

あと、私が遠藤さんで興味深いと思っている話があるのですが、
ある話で、遠藤さんがまだドレスを着て活躍されていたころに、
公開講座で阿波踊りのリズムを弾き、「日本人にもこんなに
すぐれたリズム感があるのだから、日本人がリズム感がないというのは
おかしい」といったことをおっしゃったそうです。

これは遠藤さんの今につながる発言ではないでしょうか。

私が一番遠藤さんの演奏で驚いたのは、いたずらに日本的なものを
取り上げているのではない、ということです。

演奏を聞けば、日本的なもの=西洋が、和洋折衷でもなく、
融合でもない…ほんとにこだわり無く溶け込んでいるとでもいいましょうか。