バルトーク

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120名無しの笛の踊り
>>117
バルトークが作品でフィボナッチ数列や黄金分割を使ったという説が
一時盛んに唱えられた。代表格はハンガリーの音楽学者エルネー・
レンドヴァイだったと思う。著書の英訳をその頃流し読みして感心する
と同時に話うますぎないかとも感じた。どうも最近ではこの説に懐疑的な
学説も出ているらしい。社会主義政権下のハンガリー民族意識高揚
のためになされた捏造だと。(このへんいい加減なことは言えないので
話半分で聞いといて)

仮にバルトークが数学を利用したとしてもそれは奇異なことではない。
古代ギリシアから中世・ルネサンス,バッハに到るまでヨーロッパ音楽
と数学の結びつきは密接だった。むしろロマン派が例外だ。
バルトークは本来のヨーロッパ音楽の伝統に回帰したとさえ言えるのかも
しれない。

それは置いとくとしても,バルトークの作風(1920〜30年代の)が極度に
切り詰められたもので,その意味で余剰物を排除する数学と共通点を
持っているとは言えるかも。まあアメリカに渡る前後からはサーヴィス精神
が出ていくらか散漫になったが。