バルトーク

このエントリーをはてなブックマークに追加
116名無しの笛の踊り
>>115
バルトークはシンメトリー(対称性)にこだわっていたようだ。
わかりやすいところでは楽章構成上のアーチ構造。
一番有名なオケ・コンは次のように構成されている。
アレグロ→スケルツォ→アンダンテ→インテルメッツォ→プレスト
弦楽四重奏4番・5番,ピアノ協奏曲2番もこういうアーチ構造でできている。
もう少しわかりにくい点では楽章内のセクション配置や音階に厳密な
数学的思考が見られる。という説もあるらしい。

バルトークといえばハンガリーや近隣民族の民謡とのつながりがよく
言われる。それが直接現われた作品も面白いが民俗音楽を抽象化・
再構成して作った作品もいい。たとえば独奏ピアノの「組曲」。
第3楽章などはフィールドワークで収集した北アフリカのアラブ音楽を
利用している。この辺の民俗性と抽象思考の緊張関係がバルトークの
独特さだと思う。

まだ出てないお気に入りを出すとブーレーズが最近あちこちで
振っている「4つの管弦楽曲」。どことなくバルトークらしくない
作品だが実に良いよ。