ブラームスのsym.4thって大好きなんですけど。

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254ブラ4日記
今日は3枚。まず一枚目はすでに何人かが挙げてますね。

クレンペラー、バイエルン放送響(1957)
ORFEO D'OR から出たBRSOの40周年記念盤のひとつで、
前プロのバッハの管弦楽組曲第3番とのカップリング。この
プログラミングは第4楽章のバッハとの関連を意識している
のでしょうか?ちなみに半年前に録音したPOとのスタジオ
録音盤との演奏時間の比較は以下の通り。
ス 12:20/10:16/ 6:37/ 9:44/38:57 
ラ 12:58/11:16/ 6:49/10:36/41:39
残響の多さもあってスタジオ盤のがっしりした印象はかなり
薄らいでいますが、逆にライブ特有の聞き所満載です。
スタジオ盤同様、第1楽章冒頭の第1音を柔らかく引き伸ばすの
ですが、その繊細極まりないフレージングの、ふっとため息を
もらすような何とも言えない味わい、*さらに*ホルンが
弦のタイミングと絶妙なズレ加減で入ってくるところ、
ブラ4は冒頭で決まる、という考えの人は、ここを聞くだけでも
このCDを買う価値はあると思います。またコーダの加速
もスタジオ盤でもやっていましたが、ここではより激しく430小節
以降のティンパニの強打も熱気にあふれています。第2楽章では
第2主題への経過句から第2主題にいたる間のさりげないテンポ
操作とそこに聞かれる弦の減衰の美しさが印象的。
第3楽章では、スタジオ盤以上に主題を聴き手の耳に焼きつける
かのごとく、ひとつひとつの音符を力強く踏みしめるように演奏し
ていますが、6-10小節の重々しさは好悪を分ける部分かもしれません。
そして第4楽章も構造を厳格に示しながらも、何やら変奏が進むに
つれクレンペラーもオケも熱くなっていったのか、とくに
第16変奏以降は、ひとつ変奏を積み重ねるごとに、音楽が一回り
大きくなっていくような展開を見せつつ、253小節での突然の
嵐のような猛烈な加速で圧倒的な迫力のコーダで入り、荘厳な
残像を残しながら全曲が虚空に放り投げられる、と書いては
見たものの、この演奏の威容は伝わるかなぁ・・・・(汗)。