ブラームスのsym.4thって大好きなんですけど。

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192ブラ4日記
アーベントロート、ライプツィヒ放送響(1954)
これもかなりとんでもなくアクの強い演奏です。楽章間のテンポの違いに
よる描き分けも、楽章内のテンポの変化もかなり大きいですし、
何よりここぞというところでは必ずといっていいほど、荒業が飛び出し
ます(笑)。
第1楽章冒頭の主題から異様に強調されたヴィオラとチェロの合いの手が
弾みをつけていくかのように徐々に加速していって、あとは、この時代
の指揮者に共通していることですが、アーベントロートの場合、さらに
極端に同一旋律をテンポや音量を変化させながら処理してます。218〜227
小節あたりの奇妙なコブシの効いた癖のある木管の節回しとリタルダンド
&パウゼ、そしてコーダでの猛烈な加速など挙げていけば限がないですね。
第2楽章は他の3楽章に比べて、極端に遅いです。第2主題が登場する
ところでの弦の引きずるようなレガートをはじめ、かなり泣きの入った
節回しが、私の趣味にはまったく合わないけれど、好きな人には
猫にまたたびものなんでしょうね。後半の2楽章も聞き所満載で(笑)、
第3楽章でもテンポがpoco meno prestoに変る手前で、ppの上にディミヌエンド
の指定のあるティンパニのトレモロをかなり強めに、それもおどろおどろしく
叩かせたり、コーダ手前の経過句のファッゴトが異様に突出したり、第4楽章
だと第3変奏の異様なアクセントや第10変奏での極端なテンポの落とし方、
第16変奏での弦の強烈なスタッカートなど、このスレでもこれを
薦めている人がいたけど、面白さではクナと双璧ですね。
(クナ同様、私の趣味ではないけど。)