ブラームスのsym.4thって大好きなんですけど。

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179ブラ4日記
フルトヴェングラー、BPO(1948:EMI盤)
フルトヴェングラー、BPO(1949:ヴィースバーデン・コンサート)
フルトヴェングラー、VPO(1950)
三つとも基本的なとこは大きな違いはなくて、思い入れたーーっぷりに
引き伸ばされる第1音からすでにいつものフルヴェン・スタイル(笑)。
最初の主題のヴィブラート&強烈なアクセントでゆっくりと入ると、
提示部の第1主題の展開部分あたりから徐々にテンポを上げていき、
その後は曲想に応じて緩急の変化をつけながら、反復箇所ではアチェレ
がかり、緩やかな部分では濃密に歌い上げ、コーダを激しい加速とともに
締めくくるというパターンです。>>124さんの「麻薬的」という表現いいですね。
第2楽章コーダの手前で第2主題が再現される88〜106小節での昂揚感は
フルトヴェングラーならではと思います。そのあとの110小節でのタメの
効かせ方は48年EMI盤が一番キマってます。
第3楽章は冒頭の主題を締めくくるffzの力強さ、第2部に入るとこ
(199小節)の爆発的な迫力などが聞きものでしょうか。ただ、49年盤
では175小節あたりのリタルダンドがやや作為的な印象を与えるし、第2部
の頭の(199小節)の迫力も48年盤に及ばないと感じました(コーダで
金管がひっくり返っているのも気になる)。冒頭のホルンの音色は50年盤
がやはりよかったなぁ。
でもフルヴェンの聞きものはやはり4楽章で、冒頭のものものしさ、第4変奏
での情感たっぷりのヴィブラート、第5変奏からの凄みのある加速、そして
何より第20変奏以降の嵐のような激しさと切迫感。皆さんご指摘の通りです。
中で異色なのは50年盤の中間部での管のヴィブラート。それに50年盤は
ややおとなしい印象(代わりに派手なノイズ入り)。濃厚なのは49年盤で、
48年盤より速いとこはより速く、遅いところはより遅く、といった具合。
音質面とフルヴェンらしさでは49年盤、演奏の総合的な印象では48年盤、
そしてVPOとの50年盤は上記二枚が気に入った人向けというのが
私の感想。
しかし、この時代の人たちはみんな好き放題やってますね(笑)。