ブラームスのsym.4thって大好きなんですけど。

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170ブラ4日記
午後の部、開始。まずは今聞き終わったのから。
デ・サバタ、BPO(1939)
オケのうまさでは、ここまで聞いたうちでは、メンたんのACOと双璧。
合奏の精度ではピカ一です。弦もよく歌ってます。そして何よりも
デ・サバタの指揮の見事なこと。隅々まで意思が行き渡っている感じ
ですね。全編を通じて、カンタービレ輝かしさとフレージングのキレの
よさ、(この時代としては、という条件付ですが)明快な構成感が
際立ってます。第3楽章での疾走感(ワルターに次ぐ5:35!) は、
トスカニーニやクライバーも真っ青で、しかもこの録音でしばしば
話題になるティンパニの音量の小ささのせいか、凄まじいスピードで
上昇下降を繰り返す弦の合奏に眩暈がしそうです。第4楽章は、
こういうところがイタリア人らしいというのでしょうか、変奏ごとの
変化をこれでもかと際立たせて、ドラマティックな盛り上げもgood!
しかもこの時代の他の指揮者はテンポの変化で表情の変化を出している
のに対して、デ・サバタの強弱による変化は異彩を放ってます。
第4楽章第8、9変奏や第20〜23変奏のスピード感も快感。コーダの
締め方もビシッと格好よく決まっています。デ・サバタという指揮者の
強烈な個性と実力は十二分に伝わってくるんじゃないでしょうか。
ブラ4なんて辛気臭いという人にはお薦めします。
聞いたのはPearlの復刻盤。原盤はDGです。