全てを知り尽す音楽専門家、泥鍋博の詮ずるところ

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79名無しの笛の踊り
『アメリカの空へ 大探検を助けた少女サカジャウェア』(K・トーマスマ著・
加原菜穂子訳)

・自然の知恵に根ざした生き方

◆図書新聞・2000年6月17日:評者川鍋博

この少女は、アメリカ開拓時代に政府派遣の「ルイス=クラーク探検隊」に
加わった一少女、いや、若き女性のことである。彼女の特技は、まず第一に、
インディアンと生活をともにしていたときに習い憶えた、食用根菜の見分け
方である。探検隊が食糧難にさらされた時、彼女のその能力は最大限に発揮
された。そして第二は、所属していた部族の言葉、ショショニ語を操ること
が出来た点であり、彼女なしにはこの探検は不成功に終わったと見る向きもある。
当時、インディアンの地位は低く、サカジャウェアとて、幼いときに白人に売られ、
その主人について、幼子を抱えながらも自ら探険に加わらざるを得ない羽目になった。
そうした定められた環境の中で、サカジャウェアは自己の本領を発揮して、探検隊
の陰の力となっていく。(以下略)

さすが泥鍋センセイ、書評家もされていたんですね。